10 trick ページ11
「条件が合えば簡単に爆発しちゃうよ。空気、小麦粉、火。この３つでドガーン！だよ」
『え、それだけ？』
「うん」
『そ、そんなんで爆発するなら料理中みーんな爆発するじゃないですかっ！！』
「だから条件が合えば、って言ってるの」
少しおかしそうに笑いながら言ったミョンホさんはリビングから出て行ってしまった。
「……え、どこ行ったの？」
『さ、さぁ……』
私とチャニさんが戸惑っていると、リビングへと戻ってきたミョンホさんの手には小さい小麦粉の袋を持っている
『……えっ、……え、な、何を、』
「ちょっ、ヒョン？何するつもり？」
「え、条件を見せようと思って」
何言ってるの？みたいな顔をしているミョンホさんに思わずまた目がひん剥いた。
違う、ひん剥いてる暇は無いっ！彼を止めなければ！！
『はぁ！？爆発させる気ですか！？何考えてるんですか！？』
「え、マジで？何考えてるの？」
『殺す気ですか！？さっき、全身やけどして死亡って聞きましたよね！？』
「そうだよ、しかも掃除大変だよ？」
『そっちじゃ無いっっ！！！』
私が必死に彼に届けている言葉はミョンホさんの耳に入っているのだろうか？チャニさんに至っては笑っている。何笑ってんだ、この人は、
聞こえているか聞こえていないか分からない状態で、彼は小麦粉の袋を開けると上へと小麦粉の袋を思いっきり振りかざすと舞い散っていく小麦粉。
私達の目の前は真っ白に染まり、全体が白に染まるとミョンホさんは下に袋を落とすとポケットに手を突っ込み何かを取り出した。
……………右手にはライターだ。
彼の親指がスイッチの場所まで辿り着くと少し力が篭ったのが見えた。
『ミョンホさんっっ！！！！』
私の金切り声は響き渡った瞬間、思わず頭を抱えた
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作者名：ノルン
| 作成日時：2024年1月5日 20時
