12 ED ページ13
席を立った男性の後ろ姿を見ていると慌てたようにスニョンが追いかけていくのが見えた。
去っていった男性の後片付けに来たであろうスンチョルは私を見ると声をかけた
「ドリンク、決まった？」
『うん、ピーチジンジャーで』
「は？ピーチジンジャー？初めて頼むね？そんなの」
『うん、さっきの男性にお勧めして貰っちゃったから飲んでみようかなー？って』
「プッシーキャットはもういらないの？」
そう言われた途端に、ハッと思い出した。この間、一杯目はプッシーキャットって言ったの私じゃん！
『あっ、やっぱいいや、プッシーキャットがいい』
「はぁ？自分で忘れてたくせに、プッシーキャットくれって？」
『一杯目はプッシーキャットってこの間言ったんだから、どうします？なんて聞かずに持って来てよ』
「こっちも客商売なんでね？一応聞いとかなきゃいけないかな？と思いましてね〜」
『じゃあ、ピーチジンジャーでいいよっ！！』
「はぁ？可愛くねぇ〜」
そうだね、可愛くない。これは可愛くないわ。
やれやれ、なんて言いたそうな顔をしながらグラスを取り出したスンチョルの姿を見ずにそっぽ向くと目の前から聞こえた溜め息。
プッシーキャットいらないの？だってさ。聞くなよ、出せよ。ていうかあれ、甘いんだよ。
いいもん、ピーチジンジャーで。何だったら今までずっと貰ってなかったし？
心の中で、いつまで経っても振り向かず私を遊び続けるスンチョルと何の罪もないプッシーキャットに文句を言い続けるとグラスの置いた音が聞こえ、前を向いた
目の前に置かれたドリンクの色は黄金色では無くこの間よりかは少し濃い赤い色をしていて可愛らしいデンファレはこちらを向きストローが差してあった。
『……プッシーキャットじゃん、』
「本当にピーチジンジャー出したらAさん、拗ねそうですからね？」
『……じゃあ何も言わずに出せば良かったのに』
私がそう呟くと、私を見てフッと笑いカウンターに少しもたれ私に近づくとまた甘い声で私に声をかける
「……後少しで落ち着くはずだから、もうちょい待っててね？」
そう言うと、違うお客さんの所へと向かったスンチョルの背中を見つめながらプッシーキャットに口をつけると口の中に甘さが広がった。
やっぱり、甘い。甘すぎる。
……………いや、これは、
『グレナデン、増やしてるな』
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ノルン(プロフ) - まるのさん» 舞台がバーだったので、カクテル言葉で駆け引き的なのを入れたら読み応えあるかな？と思い採用しました！最後の小ネタまで見て貰いありがとうございます🙇♀️でも、カクテル言葉探しは結構楽しかったです！笑 (12月29日 1時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - まるのさん» こんばんはっ！ダリアも読んで頂きありがとうございますっ！そうなんです！違う世界線だったんです🤭ダリアは完結させた後にスンチョルどうしようかな？と悩んでたんですがダリアのスンチョルverも見たいと言ってくれた方がいたので書いてみました🫠 (12月29日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
まるの(プロフ) - それに、どちらの作品も、途中でカクテル言葉が出てきましたが、何度も調べたい衝動にかられました…！でも、最後に書いてくださる小ネタを見るんだ…！！！となんとか踏ん張りました笑作中での言葉に意味がかけられているものが多くて、めっちゃ感動しました！！！ (12月28日 22時) (レス) id: 0f64c498bd (このIDを非表示/違反報告)
まるの(プロフ) - ノルンさんこんばんは！ダリアのバウムクーヘンからやってきました…！読む前は、スンチョルさんと結ばれてからの話の後日談かな？と思いましたが、また違った線だったのですね…！！スンチョルさんが幸せになれてよかったです！！ (12月28日 22時) (レス) @page27 id: 0f64c498bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2023年12月25日 21時
