28 steal ページ29
『……なん、……なっ……、はぁ？？？』
「…………」
今、なんて言った？前例が無くて今まで医者に戻れた人がいない？
思わぬ言葉に目が泳ぎだしたが今は運転中だ。深呼吸、深呼吸しなければ。
危うく事故を起こしてしまいそうな程のジスさんの爆弾発言に私が動揺してしまうには充分すぎる程の情報だった。
『え？だ、だって、無理なんて一言も……言ってたとしても"当分"だって……！』
「医者に戻れない、なんて言える訳ないでしょ？そんな事、誰にも言ってないよ」
『………町の皆にも、ジョンハンさんにも、ですか？』
「……言ってない、ジョンハンは医者だから薄々勘付いてるかも知れないけどね」
泳いだ目で前を見ながら運転していると、見えてきた寂れた町のポツポツとついた灯り。
………あの、家に住んでいる人達はきっとジスさんが医者に戻るのを待っているはずなのに、
無意識にハンドルを握る力に手が籠り、胡瓜のお爺さんの家に車を停めた時に降りようとするジスさんに堪らず声をかけた。
『……ジスさん、』
「……ん？」
『本当にそのままでいいんですか？』
「えぇ？」
私がそうジスさんに声をかけると少し面白そうに笑ったジスさんに、どうして笑っているんだろう。そんな事を思ってしまった。
『何で笑ってるんですか？』
「……何をそんなに怒ってるの？」
『悔しくないんですか？熱い思いを持って医者になったのに！、あなたが救える人は今もいるはずなのに！』
「…………」
『抗いましょうよっ！どうして医者の道を捨ててしまうんですかっ！？』
思わず身を乗り出してジスさんへ体を向けると少し笑っていた顔は表情を無くし、私へと視線を浴びせた。
その目は酷く冷たい目で私を拒絶しているようにも見えた、
「俺の何が分かるの？」
『……へ、』
「知ったような口、聞かないでよ。やれるなら行動してるに決まってるでしょ？」
『…………』
「君は考え方が子供だね、大人の怖さを知らないんだ」
『は、』
思わぬ言葉に目を見開いて言葉を失ってしまうと私に冷たい視線を浴びせたまま、言葉を続けた。
「君が俺にやってる事って世間では何て言われてるか知ってる？」
『………………』
「ありがた迷惑って言うんだよ」
そう言って目を逸らし車から降りて扉を閉めた音は私の鼓膜を揺らし続けた。
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ノルン(プロフ) - まるのさん» こんばんはっ！おかえりなさいませ🙇♀️こちらは医者のお話だったので医者姿を焼き付けて頂く為に書いてみました！笑 最後は無事ハッピーになれて良かったです🤗次回作も見て頂けるのは光栄です！是非頑張ります🫡 (12月28日 0時) (
レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
まるの(プロフ) - ノルンさんこんばんは！完結おめでとうございます！最初のほうは恋愛要素が少なく見えたのでどのように話が進んでいくのかとてもワクワクしました！とても良いお話でした！次回も楽しみにしています！！ (12月27日 23時) (レス) @page47 id: 0f64c498bd (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - :)さん» こんにちは！ご心配ありがとうございます🫡丁度良かったので出演して貰いました！笑 是非最後まで楽しんで下さい🤗 (12月25日 15時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
:)(プロフ) - ノルンさんこんにちは☺️お話続きが更新されていて嬉しいです！ですが、ノルンさんのペースでやってくださいね😌弁護士の名前を見た瞬間口をあんぐり開けてしまいました笑 あぁ、あのお話の彼だ！と笑 しかもちゃんと婚約者！嬉しいです笑 (12月25日 11時) (レス) @page39 id: ae104e1948 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - :)さん» 前作から引き続きコメント本当にありがとうございます！何だか書かなかったら書かなかったで、ムズムズしてます😓笑 明日には再開予定なのでまたお時間ある時見に来てくださいね🫡 (12月22日 18時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノルン
| 作成日時：2023年12月21日 8時
