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清掃は全て終わり自部屋へと向かい終わりました、と声をかけると部屋から出てきた無愛想王子
僕にチラッと視線をやると着いてくるように促され背中を追いかけるとリビングに通された。
ソファの前へ行き座って、と声をかけられ言われた通りにソファへと腰掛けると無愛想王子も隣へ腰掛けた
「……何か喧嘩したんだっけ？」
「え、あ、はい(？)」
「何で喧嘩したの？」
何で？僕にも分からない。恋を頑張ってね、そう伝えたら怒ったんだよ
「あの……Aさん、好きな人いるらしくて、」
「うん、知ってる」
「えっ！？知ってるんですか！？」
「うん、あいつ馬鹿みたいに分かりやすいもん」
「そ、そうなんですね……」
お兄さんにバレてるんだ……分かりやすいらしいよ、Aさん。
分かりやすいなら相手にもバレてる可能性があるのか。もしそれで振られていたとかなら確かに地雷を踏んでいるかも知れない。
「で？それで？」
「あ、あぁ、それでその好きな人の話になった時に彼の為に掃除や料理が出来るようになりたいって言われて頑張ってね、って伝えたんです」
「うん」
「それで、家事も仕事も出来ない女性はどう思う？って聞かれたので僕の意見を述べたんです」
「うん」
「論外だ、と」
「え、」
そう言うと顔を歪めた副社長に慌てて手を伸ばしフォローした事を伝えた
「いやっ！でもっ！全員が全員そういう訳じゃ無いじゃないですか！？」
「…………」
「だから、それも伝えたんですっ！きっと頑張っていれば彼にも届く筈だ！って」
「…………」
「そ、そしたら、もう出ていってくれ、と。顔も見たくないって言われてしまって………」
「まぁ、そりゃそうなるわな……」
「え、」
そりゃそうなるの？何で？応援したのに？
すると副社長はこちらを真っ直ぐ見つめ少し首を傾げながら僕に問いかけてきた
「もしもだよ？スングァンに好きな人がいて私、ハウスキーパーの仕事してる人、論外なのって言われたらどう思う？」
「え？そんな人います？っていうかそんな人選びたくも無いんですけど……」
「もしもだって言ってんじゃん。お前、頭の固さはあいつと一緒なんだな」
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作者名：ノルン
| 作成日時：2023年12月5日 18時
