ミセス戯言の誘惑 (ページ15)

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少し勿体無いけれど全ての料理を処理して洗い物をしていると肩をトントン、と叩かれた

『スングァン、パスタを入れてもいい？』

「その前に塩を入れましょうか」

『どうして？』

「下味ですよ、お肉に塩コショウ振るのと一緒です」

『……ふーん』

そう言って鍋に塩を入れてパスタを入れたAさん。その間も洗い物をしながら視線は鍋のままだ。

「絶えず混ぜて下さいね？麺同士がくっついてしまうから」

『分かった！』

そう言って箸で鍋の中を回し続けるAさん。子供が頑張っているのを見ている気持ちになる

『いつまですればいいの？』

「麺が柔らかくなるまでですよ、硬さを確かめるなら一本ずつ取って食べてみれば分かりますからね？」

『分かったわ！』

「それじゃあ、僕は洗い物がもう終わるのでこれが終わったら、お風呂掃除に行ってきますね？今日は細かくしなきゃいけないので」

『うん、いつもありがとう！スングァン！』

そう言って笑ったAさんはとても可愛らしい顔で僕に微笑んだ。性格は素直だし愛嬌もあるからこれで料理も掃除も出来て発言に気を付ければ完璧だなぁ。

洗い物が終わり小さなバッグから道具を取り出してお風呂場へと向かいカビ避けと排水溝掃除、パッキンを取り外して掃除をする事にした。

お風呂掃除を始めて5分程経った頃だろうか？僕の名前を呼ぶ声に気付き、お風呂から出てキッチンへ向かうと火は止められていた

『スングァン！出来た！硬さも完璧だったわ！』

「分かりました、それじゃソース温めましょうか？600wで50秒だから、レンジでセットしましょう？分かりますか？」

『ええ！分かるわよ』

そうして温めたソースを取り出して鍋からパスタを上げてソースにあえれば無事に二人分のパスタは完成した。

「僕、もう少しでお風呂掃除終わるので先に食べてて下さい」

『ううんっ！私待ってる！』

そう言った彼女に頷きお風呂掃除を全て終わらせてからリビングへと戻ると彼女はパスタと飲み物とフォークを用意して僕が来るのを待っていたようだった
　
　
　
　