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「……品質は関係なくて、ただ火を通している時間が足りなかったんだと思いますよ、」
『そ、そうだったのね……危うく、じいやを怒ってしまう所だったわ……』
「…………」
じいや、たまったもんじゃ無いだろうなぁ。いや、慣れてるか？
『わ、私また失敗して………ごめんなさい、』
「………、」
そう言ってまた項垂れてしまったAさん。大丈夫だよ、安心して？生きていればこういう事が起こるかも知れないっていう予測を立てる人もいるんだよ。
そう思いながら隣へ置いていた袋をAさんに見せると袋を見てキョトンとしている
「……実はパスタを買ってきてるんです」
『パ、パスタ？』
「ソースは市販なので味は大丈夫ですよ。パスタは茹でるだけです、そういう簡単な所からまずは始めていきましょう？」
『スッ……スングァンッ……！！』
そう言って目をキラキラさせたAさんに微笑みながら手を掴みキッチンへ誘い一緒にパスタを作る事にした。
「まずは、鍋に水を入れて、沸騰させましょう」
『うんっ！』
「その間に、お皿にソースを移して温める準備しましょう？ほら、後ろに温める時間を書いてくれてるでしょ？」
『うんっ！』
「パスタが茹で上がる直前に温めましょうね？そしてお湯が沸いたら教えて下さい。
その間に僕はテーブルの上にある物片付けて置きますから。……………捨てていいんですよね？」
もう、食べられたもんじゃないしな。
『……そうね、勿体無いけれど』
「分かりました、それじゃあ後はやっておくのでお湯を見てて下さいね？」
『分かったわ！』
それじゃあよろしくね？そう言って頭を撫でると肩をすくめ笑顔で頷いたAさん。
そんな彼女に微笑み、キッチンから出てリビングへ向かい大量に残ってしまった食事の処理をする事にした
本当に手のかかるお嬢様だ、全く。
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作者名：ノルン
| 作成日時：2023年12月5日 18時
