ミセス戯言の誘惑 (ページ11)

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さて、今日もマリー・アントワネットの世話をしなければいけない。そういえば今日からご飯が用意されてるんだっけ？

カーテンの中で着替えを済ませて、カーテンから出ると丁度いいタイミングでやって来た先輩。

『あ、おはよう』

「おはようございます！今日はもう出ますね！」

『え？もう？』

不思議そうな顔をする先輩に頷き小さなバッグと袋を持ち上げると先輩は袋へと視線を向けた

『………何それ？』

「え？、あぁ………パスタとソースです」

『え、何で？持っていくの？』

「実は、マリー・アントワネットが僕に食事を作ってくれるらしくて」

『げっ、』

僕の言葉を聞いた先輩はものすごく顔を歪めその目には同情心のような物を感じた

「……何が出てくるか分からないじゃないですか？」

『そ、そうだね』

「その予防線です」

そう言って袋を掲げると未だに顔を歪めながら納得したのか数回頷いた先輩。

『あー、うん、いい予防線だと思うよ、うん』

「まぁ、見た目からして無理そうなら一緒にパスタ作って食べればいいかな？、と」

『そうだね、私でもそうしてたかも』

「なので、今日は少し早めに行って料理の様子を見てから作るか作らないか決めようと思ってるんです」

『そっか、頑張ってね』

そう言って顔を歪めながら手を振る先輩に手を振り返し事務所から出て目的のAさんの家へと歩き出した。
　
　
　
　