34 Ugh! ページ35
"……………もしもし、"
『あ、お、おはようございます……』
"………………何時だと思ってんの"
やべぇやべぇ、まさかの低血圧タイプ！！機嫌が悪い！！
しかも、自分の事を棚に上げて私を責めている！！何て理不尽なやつなんだっ！！
いや、私は報告しなければいけない。アイツの事を。
『あの、すみ、すみません。朝、早くから、』
"……………なに"
『あ、あのぅ、非常に申し上げにくいのです、が』
"…………………"
『クロワッサンサンドが……何か、あの、きょ、今日は販売していない(？)みたいで、ございまし、て………』
"……は？んな訳ねぇだろ"
バレた、速攻バレた。売り切れなんて言いづらい。
『あの、きょ、今日はクロワッサンサンド、では無くて、違うパン……でもいいのでは無いか、と思いまして』
"無理"
『……………』
"……クロワッサンサンドが無いと仕事できない"
何て子供じみた事を言っているんだ、こいつは。
終わった、どうしよう。どうすればいいんだ。ほぼ半泣きになりながら狼狽えていると、Aさん！という私を呼ぶ声が聞こえた。
『………え、』
振り返ると可愛く目を丸くしているスングァン君がいた。
『え、あ、スングァン君……』
"え、"
右耳から聞こえた不思議そうな声を掻き消すようにスングァン君は笑顔で近寄ってきた
「すごーい！！偶然ですね！？パン買いに来たんですか！？」
『え、あ、うん。今日も朝から元気だね、』
「それだけが取り柄ですから！！何、買う予定だったんですか？？」
"……………"
『あ、あぁ、クロワッサンサンド……だったんだけど、』
そう言って視線をクロワッサンサンドがあったであろう場所へと視線を移すとスングァン君は眉を下げながら、あぁ、と頷いた。
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作者名：ノルン
| 作成日時：2023年12月1日 1時
