26 Ugh! ページ27
「って事で、上の欄に追加で
"皆様の助言によって、より良い会社を創り上げて行く為に是非とも御協力を宜しくお願い致します。些細な問題でも構いません。
私は、問題解決の為に精一杯努めて参りますので今後とも我が社に力をお貸し下さい。
皆様のご活躍を期待しております。"
で、下の欄には、"次期代表取締役社長ユン・ジョンハン"
俺の名前入れてね?分かった?」
『……かしこまりました。』
あぁ、面倒くさい顔しちゃ駄目だ。笑顔笑顔。
もう一度パソコンの元へと戻り、キーボードをタンッ!タンッ!と打ち込んでいき、出来上がった内容を確認する。
うん、これでOKだろう。……………誤字でもぶち込んでやろうかな?
そんな事を思ったが、残念ながら副社長に一度これを見せなければならない。必ず指摘されるだろう。
もう一度アンケート表を印刷して副社長へ見せに行くと納得したように頷いた。さて、後はこれをコピーするだけだ。
350枚分のコピーか。倉庫へ向かってコピー用紙を取りに行かなきゃならないな。
『それじゃあ、私倉庫へ行ってコピー用紙を取りに行ってきますね?』
「あぁ、俺も行くよ」
『え?何故ですか?』
「え?逆に俺行かなくていいの?」
『え?はい』
あなたが来て何の助けになるんだ。しかも副社長と一緒に歩いていて他の人に見られたら私が敬遠されるんじゃないか?
いや、でもどうせ秘書になったんだし総務部に戻る事は無い。敬遠されようが関係ないか。
そんな事を考えると私の頭からすっかり抜けていた事を副社長に指摘された
「一人で取りに行くの?コピー用紙350枚。」
『え?』
「350枚分だったら少し重いんじゃない?しかも棚の上の方にあるじゃん、届くの?」
『あ〜〜〜〜』
まぁ、重さも中々あるだろう。そして私の身長では棚の上には届かない。すっかり忘れていた。
副社長なら何とかしろなんて言いそうだったのにそんな優しさはあるんだな、意外だ。もう少し違う所で優しさを発揮して欲しかったが。
『………一緒に行きましょう』
「仕方ないな〜」
そう言いながら笑った副社長を横目に扉を開いて二人で倉庫へと移動した。
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作者名:ノルン | 作成日時:2023年12月1日 1時