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21 Ugh! ページ22

 
 
 
 
 
 
 
 
『……駄目ですよ、そんな事聞いたら』


「え」


『虐めなんてしていません、そう言われたらどうするんですか?』


「………」


『虐めなんて認める人いる訳ないじゃないですか。


それにもし認めたとしてもBさんの虐めが終われば問題解決ですが、虐めが加速する場合もあるんです。』


「………」


『必ず、被害者の名前は出してはいけません。』


「………」



私がそう伝えると口元に手を当てたまま目を伏せたまま何か考えだした。





『まぁ、虐めがあるかどうかはさておき、名前を知られたくない方は色んな理由があると思います。


そう言う方達が副社長に何も言わなかったのかな?と思いまして。』



「……なるほど、」





副社長はそう小さく縦に首を振ると椅子の背もたれに背中を預けた。




『最後の面倒くさそうにする者。まぁ、これは俗に言う私ですかね?』


「え?」


『私、昨日面談受けた時、副社長に伝えたい事本当はあったんですよ』


「え、あったの?何で言わなかったの?」




まぁ、副社長からすれば何で言わなかったの?とはなるよね?




でも、複数の人達と私が副社長に伝えなかった理由はどうやら一緒のようだ。







『そのまんまです。面倒くさかったから』


「はぁ?面倒くさい?何が?」





そう言ってまた怪訝な顔をした副社長は勘弁してくれよ、とでも言いたそうな顔をしていた





『私は、色んな事を根掘り葉掘り聞かれるのが面倒くさかったんです。もういいじゃん、放っといてくれよ。どうせ対応するかも分からないのにさ?って感じですかね、』


「……因みに、伝えたかった事って何なの?」


『副業OKにして、って事です。』


「あぁ、なるほどな……」





まぁ、結局副業してるのバレてしまったんだけどね。




『まぁ、面倒くさそうにしてる人は、とりあえず実現されるかも分からない事を言って根掘り葉掘り聞かれるのが面倒くさい。そんな人もいるのでは無いかな?と思ってます。』



「……そう、分かった」




そう言って背もたれに頭を預け天井を見上げてしまった副社長。どうすれば良いのか分からないのだろうか?





そんなあなたに伝えたい事があるんだよ、私はね。




私、何て頭が良いんだろう?そんな事を思うとニヤついてきた口元を必死に隠し凛々しい顔を作って私は得意げに声を上げた
 
 
 
 
 

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作者名:ノルン | 作成日時:2023年12月1日 1時

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