20 Ugh! ページ21
『私、副社長に嫉妬で困らせようといている、なんて言いましたが、それはごく一部の人間だけかな?と思いまして、』
「……え?」
驚いて眉がピクッと上へ上がった副社長にそのまま言葉を続けた
『少し悪い顔をしながら言う者。
この人達は本当にごく一部だけしかいなくて、恐らくその人達が副社長にあまり良く思ってなく何かあったとしても言わない人達かな?と思って』
「は?それじゃあ他は?」
『真剣そうに言う者、笑いながら言う者。この人達は本当に何も無いんじゃないかな?と。
口籠る事もしなかったですし、笑いながら言う者に対しては会社に満足している可能性もあるかな?と。』
「…………」
『問題は苦笑する者、面倒くさそうにする者、目線を合わせずに言う者。この人達です。』
「…………」
『まず苦笑する者、目線を合わせずに言う者。この人達は何か思ってる事はあると思います。
じゃあ、何故言わないのか?定かではありませんが、少し思ってる事はあるが言う程の事でもない、とか、自分が発言してるとバレたくない、とかがあるのでは無いかな?と。』
私がそう言うと眉間に皺を寄せて怪訝そうな顔をした。
「バレたくない?何で?」
『事情はさすがに分かりません。
ですが、もしですよ?もしも、AさんがBさんに虐められているとします。Aさんは副社長にその事を報告するとします。
そしたら副社長はどのような行動を取りますか?』
社員を大切に思っている方だ。きっと一番やってはいけない方法を取るかも知れないだろう。その答えが返ってこなければいいが。
「え?、Bさんを呼び出してAさんを虐めてるか確認する?」
『……………』
副社長は社員を大切には思っているが女の園をどうやら理解していないらしい。
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作者名:ノルン | 作成日時:2023年12月1日 1時