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18 Ugh! ページ19

 
 
 
 
 
 
結果、魚料理は出せない。




「……は?何で?」






私が魚料理は出せないらしいです、と伝えると眉を顰め不思議そうに聞いてきた。




私はおばちゃん達から伝えられた事をメモしたファイルを開いて副社長に向かって読み上げた



『"決められている金額の中で、魚を出す事は不可能。最近魚は高騰しているから手が出せない。

全く困るわよね?家でも魚なんて出せないのよ。なのに夫ったらたまには魚が食べたい、だなんて言うのよ?

あんたがもう少し稼いでくれたら魚を出せるわよ、なんて言ったら喧嘩になっちゃったわよ〜"、だそうです』



「お前、言われた事をまんまメモに取るのは違うだろ」



『ご家庭で魚を出せないって事は給料低いのですか?って聞いたらそんな事はない、と仰ってたのですが

お家でお魚出せないんですよね?と聞くと黙ってたので給料上がると嬉しいですか?と聞いたら喜んでたので給料も上がると嬉しいみたいですね。』


「お前、何で自分からふっかけてんの?会社潰す気?」


『何故、怒られてるんでしょうか?』


「当たり前だろ。何、地味に給料上げようとしてんだよ」


『困っている他者を助けたいっていう気持ちが大切。ってご自身で言いましたよね?』


「……………はぁ」




自分で発言したのに何故、頭を抱えられなきゃならないんだ




「………とりあえずそれは一旦保留だ」


『そうですか、』








んー、でも経費内では収まらない、か。



そう呟くと副社長は何か閃いたようにこちらへ振り向いた。








「Aはいつも社食だよな?」


『え?はい』


「今日、定食を副社長室へ持ってきてくれない?あと、経理部へ行って食材原価の決算表も」


『あ、はい』





原価を見るつもりなのかな?それは分かるとして副社長も社食食べるつもり?何で?





そう思いながら副社長を見るとデスクへと向かいキーボードをカタカタと打ち出した。





大変だよなぁ、魚ごときで。






そう思いながら副社長に何をすればいいか声をかけると、まずは総務部から全員に聞き込みを開始してくれ、そう言われファイルを持ち総務部へと向かった。
 
 
 
 

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作者名:ノルン | 作成日時:2023年12月1日 1時

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