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10 Ugh! ページ11

 
 
 
 
 
 
 
「……俺は社員から嫌われてるだろ?」


『まぁ、はい』


「…………」



まずったな、ここはそんな事ないですよ、だったな。



『い、いや、あのそんな事………』


「いや、もう分かってるからそれはいいんだよ」


『………すみません、」




少し気まずくなってしまい少し顔を伏せると副社長の少し悩んでる声が聞こえた



「………嫌われてる理由が何か、分からなくて」


『え、』


「お前、何か知らない?」




知ってます、羨望と嫉妬ですね。それだけイケメンで次期社長とあらば"何だよ、あいつ。顔も地位も獲得するなんて"と思われる事はザラにあると思います。




そんな事言えないよなぁ〜。たかがそんな理由で副社長からすれば社員の困っている事や改善点が聞けないんだから。






『あぁ〜、えっとぉ……………』


「……絶対何か知ってるだろ」





知ってます、ですが言いにくいですね。





「何か知ってるなら教えてくれない?もうどうする事も出来ないんだよ。」


『…………』


「わざわざ面談までして一人ずつ話したのに大した収穫も無かったし。」


『…………』


「俺も若いし頼りないって意見が多数なんだろうけど意見も何もこっちは聞いてないのに頼りない、は少し酷いと思わない?」





そう、呆れたように笑った副社長に思ってしまった。




いや、頼りないじゃなくて、あなたに嫉妬して反抗してるだけだと思います、と。




でも、項垂れたまま頭に手を置いて悩んでる姿の副社長は本当に困っていそうだった。



言うか?言っちゃうか?キレないか?




このまま誤解し続けるのも良くないかも知れないしな。腹を括り恐る恐る副社長へ真実を伝えた。



『あの、頼りないとかでは無くて…………』


「……え?」


『まぁ、ぶっちゃけると………嫉妬?』


「………嫉妬?」


『あの、ほら。"イケメンなのに地位も貰ってるなんてズルい!だったら困らせちゃえ!"………的な?』


「………………」




黙ってしまったよ。そうだよね、訳わかんないよね。私も副社長の立場でそんな事を言われたら、は?、って言っちゃうよ。出てないだけ偉いよ、すごいよ副社長。












 
 
 
 
 
 
 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
「は?」






…………そりゃあ普通、出ちゃいますよね?分かります、うん。
 
 
 
 

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作者名:ノルン | 作成日時:2023年12月1日 1時

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