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恥ずかしさからか顔を下に向けたまま二人を待っているとスンチョルさんに肩を抱かれたスニョンが出て来た。
さっきまでの勢いはどうしたのか意気消沈しているようだった。
『あ、あの……スニョンは、』
「あぁ……とりあえず今は……ご臨終状態?」
『な、なるほど………』
スニョンへ視線を移すとうつらうつらしながら、スンチョルさんへ全体重をかけているようだった。
そんなスニョンを支えながらスンチョルさんは携帯を少し操作すると口を開いた
「まだ時間かかるけど、とりあえずタクシーは呼んだから、皆で乗ろうか?Aを先に降ろすから、また場所教えて?」
そう言ってスニョンを椅子に座らせるとスニョンはそのままテーブルに倒れ込み動かなくなった。
『スニョンはどうするんですか?』
「あー…とりあえず家知らないから俺の家に持って帰ろうと思ってる」
『私、知ってるんで送っていきましょうか?そっちのほうがいいですよね?』
私がそう言うとスニョンの様子を見ていたスンチョルさんはこちらを振り向いて眉間に皺を寄せた
「……何言ってんの?」
『え?だって………』
「俺が持って帰るって言ってるでしょ?気にすんなよ」
『でも、そんな状態のスニョンは結構面倒くさいんじゃ……』
「また仲良しアピールですか〜?」
『ち、違います!!何言ってるんですか!?』
変な事を言うスンチョルさんに慌てて否定するとまた意地悪そうな顔をして笑った。その顔弱いんだよなぁ。
少しタジタジになっているとこちらへ近寄って来てまた頭にポンッと手を置かれた。今日二回目だ
「一応、こいつも男だし危ないだろ?」
『私とスニョンは何も起きませんよ』
「うん、それを自分で納得したいから俺が連れて帰るの」
『……………』
そう言った後に私の顔を覗き込んだスンチョルさん
「お前、可愛いんだからさ?危機感持てよ?」
『な、なんてこと、言ってるんですかっ』
「ハハッ、事実だよ!あ、待ってる間なんか飲む?」
『何でもいいです………』
「じゃあ、Aに合うドリンク出してやるよ」
そう言ってカウンターの中へと入っていったスンチョルさんは手際良くドリンクを作り始めた。
最近はスンチョルさんに私の気持ちがバレているのでは無いかとヒヤヒヤしている。
私の反応を見て楽しんでいるような……そんな感じ。
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ノルン(プロフ) - ゆんさん» 初めまして!コメントありがとうございます🙇♀️素敵なお話だと思って貰える事が作者として本当に力になり励みになります😭もっと愛して貰えるよう頑張りますね!次も是非是非お楽しみ下さい😊 (11月22日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 犬こそ正義さん» 舞いと如くから引き続きまたまたありがとうございます🥰全作品読んで頂いてたのですね!本当に嬉しいです😇またスニョン沼に浸かって貰えれるようまだまだ頑張りますねっ!ホランヘッ🐯 (11月22日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - はじめまして。ノルンさんの素敵なお話どれも楽しく読ませていただいています。次のお話も楽しみにしてます! (11月21日 23時) (レス) @page48 id: 74ad00435c (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 私も全部読んでます!!本当に惹き込まれるお話で最高です..!!これからも応援しています♥️ホランへ~🐯💗 (11月21日 23時) (レス) @page48 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - ぐぅゆぅさん» え!全部ですか!?むちゃくちゃ嬉しいです😭本当にありがとうございます🙇♀️もっと楽しんで頂けるように今後とも頑張りますので末永くよろしくお願いしますね🥰 (11月18日 21時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノルン | 作成日時:2023年11月17日 23時