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『そんな訳、ない………』
「…………」
『だって……私はスンチョルさんが好きで』
「罪悪感からそう思ってるんじゃないの?」
『え?』
「自分はスンチョルさんが好きなはずだって自分でそう言い聞かせてるんだよ」
『…………そんな事』
「だって、現にAはスニョンを目で追っていてドリンクも間違えた。」
『……………』
「多分、お互いの事が勘違いだって分かった日から揺れ動き始めたんじゃない?」
『……………』
「それにスニョンに言われたんだろ?あの時、話し合ってたらあんな事になってなかったよねって」
『……………』
「その言葉に納得したんじゃない?」
『……………』
「でも、Aには好きな人がいる。しかもその相手も自分の事をいい感じに思ってくれているかもしれない」
『……………』
「スニョンとやり直すなんて、好きな人に悪いし出来ない。私の好きな人は一人だけのはずだ。なのに頭に残ってしまうのはスニョン」
『……………』
「大体、当たってんじゃない?」
そんな事を言ったスンチョルさんに何の言葉も返せなかった。全て見透かされたような気分だった。
勘違いだと分かった時から悔しかった。だって私達は本当に愛し合っていたんだから。
あの甘い日がまだ続いていたかもしれない、なんて頭によぎってしまった。
ただ、そう思った自分に嫌気が差した。私はスンチョルさんが好きなくせに何を考えているんだ、って。
でもスニョンにキスをされた時に唇から漏れてきた彼の愛情に心が壊れそうだった。気付いちゃいけない事に気付いてしまいそうだった。
だから、スンチョルさんに縋った。あんな気持ちは嘘だ、と。スニョンとの口付けの時間を幸せに感じるなんてあり得ない、と。
利用した。そう言われても否定なんて出来なかった。
『私は、スンチョルさんを裏切るなんて、出来ない』
「……………」
気付けば頬は濡れていた
『こんな自分勝手な事を思っておきながらスニョンとよりを戻すなんて出来る訳がない』
「A、それは違うよ」
『え?』
「だって、俺はお前のスニョンへの気持ちを薄々勘付いてるのにお前につけこんだんだから」
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ノルン(プロフ) - ゆんさん» 初めまして!コメントありがとうございます🙇♀️素敵なお話だと思って貰える事が作者として本当に力になり励みになります😭もっと愛して貰えるよう頑張りますね!次も是非是非お楽しみ下さい😊 (11月22日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 犬こそ正義さん» 舞いと如くから引き続きまたまたありがとうございます🥰全作品読んで頂いてたのですね!本当に嬉しいです😇またスニョン沼に浸かって貰えれるようまだまだ頑張りますねっ!ホランヘッ🐯 (11月22日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - はじめまして。ノルンさんの素敵なお話どれも楽しく読ませていただいています。次のお話も楽しみにしてます! (11月21日 23時) (レス) @page48 id: 74ad00435c (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 私も全部読んでます!!本当に惹き込まれるお話で最高です..!!これからも応援しています♥️ホランへ~🐯💗 (11月21日 23時) (レス) @page48 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - ぐぅゆぅさん» え!全部ですか!?むちゃくちゃ嬉しいです😭本当にありがとうございます🙇♀️もっと楽しんで頂けるように今後とも頑張りますので末永くよろしくお願いしますね🥰 (11月18日 21時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノルン | 作成日時:2023年11月17日 23時