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"すぐに行くよ、待ってて"
そう答えてくれたスンチョルさんは本当に言葉通りに来てくれた。
通話を切った後に、部屋から一歩も動けずにいた私はチャイムが鳴ったと同時にすぐに動き出した
玄関の扉を開くと彼の下がっていた視線が上がり私と目が合った瞬間に軽く微笑んだ。
今すぐにスニョンを消して欲しい。そんな気持ちで頭はいっぱいだった。
そのまま玄関先で縋るように抱き付くと肩に手を回し玄関へと足を踏み入れるとスンチョルさんは一度私を離すと中へと誘導していった
そのまま、座らされ隣へ座るスンチョルさん。
『……あ、お茶、……でいいです?』
「………うん」
スンチョルさんが来た安心感からか飲み物を出さなきゃいけない、そう冷静に思い込み腰を上げ立ち上がるとスンチョルさんは何も発さずに待ってくれていた。
グラスにお茶を注ぎ彼の目の前に置き自分の分も置くと、ありがとう、そう呟いた
『すみま、せん。急に呼ぶなんて……』
「大丈夫だよ、気にしないで」
『な、何か急にスンチョルさんに、会いたくなっちゃって……』
「………そう」
『へ、へへ、困りますよね?急に、こんな……』
「……………」
『よ、用事とかは大丈「何があったの?」
『……………』
そうだよね、分かるよね。いつもより様子が違うのも自分で分かるし声なんか震えている。
電話越しの時なんて泣いていたのに。
『あ、えっ、と…………』
「………………」
でも、どう言えばいい?スニョンを家の中に入れて話してたらキスされました?そんな事言ったら振られるじゃん
スンチョルさんに助けて欲しくて電話したはいいが後先を考えずに行動したせいで言い訳が自分の中で纏まらない。
必死に頭を動かして考えているとそんな状況を見かねたかのようにスンチョルさんは口を開いた
「…………スニョン?」
『…………へ、』
「……今日、会ったでしょ?」
『え、な、何で……?』
「今日の朝に電話が来たんだ、バックヤードに財布忘れたって。でも、明日の早番はAだから鍵はAが持ってるよって伝えたら分かりました、って。
今日、Aに店開けて貰うって言ってたけど……。スッピンに部屋着だったら店行ってないだろ?」
『………あ、』
「………家まで鍵取りに来たか何かじゃないの?」
『あ、えと……』
「……………」
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ノルン(プロフ) - ゆんさん» 初めまして!コメントありがとうございます🙇♀️素敵なお話だと思って貰える事が作者として本当に力になり励みになります😭もっと愛して貰えるよう頑張りますね!次も是非是非お楽しみ下さい😊 (11月22日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 犬こそ正義さん» 舞いと如くから引き続きまたまたありがとうございます🥰全作品読んで頂いてたのですね!本当に嬉しいです😇またスニョン沼に浸かって貰えれるようまだまだ頑張りますねっ!ホランヘッ🐯 (11月22日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - はじめまして。ノルンさんの素敵なお話どれも楽しく読ませていただいています。次のお話も楽しみにしてます! (11月21日 23時) (レス) @page48 id: 74ad00435c (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 私も全部読んでます!!本当に惹き込まれるお話で最高です..!!これからも応援しています♥️ホランへ~🐯💗 (11月21日 23時) (レス) @page48 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - ぐぅゆぅさん» え!全部ですか!?むちゃくちゃ嬉しいです😭本当にありがとうございます🙇♀️もっと楽しんで頂けるように今後とも頑張りますので末永くよろしくお願いしますね🥰 (11月18日 21時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノルン | 作成日時:2023年11月17日 23時