ダリアのバウムクーヘン

22 betray ページ23

　
　
　
　
　
　
「じゃあ、もう一つだけヒント」


『ん？はい』


「XYZを俺に渡したでしょ？」


『あぁ、はい』


「俺からすればその言葉を言われたみたいな気分になる」


『え？言われた気分？カッコいい……ですか？』


「違うよ」


『えぇ？もうこんなの当てるなんて無理ですよ！早く教えてください！』



クスッとスンチョルさんは笑うとテキーラサンライズを持ち上げた









"熱烈な恋"










『え、』


「こっちは、」



そう言うとXYZを私に差し出しながら口を開いた











"永遠にあなたのもの"











　
　
目の前に置かれたテキーラサンライズとXYZを凝視しながら固まってしまった。



スンチョルさんの気持ち………………



"熱烈な恋"と"永遠にあなたのもの"？




しかも私がスンチョルさんにXYZ差し出した時、スンチョルさんはその言葉を言われた気分になるって…………




顔が熱ってしまいおそらくこれでもか、と赤くなってしまった顔のまま驚いてスンチョルさんに視線を合わせた




「その赤いの酔ってんの？それとも照れてんの？」


『あ、え、ど、どっち……だろ、』



こんな告白紛いな事をされて動揺しない人なんていないだろう。泳ぎまくる目と早くなりすぎてしまった心臓を通常状態に戻す為大きく息を吸い込んだ。



『ス、スンチョルさん……』


「ん？」


『イタズラにも限度があります、よ』


「え？さっき言ったじゃん、俺の気持ちって」


『ほ、本気なんですか……？』


「………A」


『は……い』



スンチョルさんは一度視線を落とした後、私を見つめた。その熱い視線は私を捉え続けたまま口を開いた。






　
　
　
　



　
　
　
　
　
「俺と付き合って欲しい」
　
　
　
　
　

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