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ドリンクに手もつけれずそのまま座っているとスンチョルさんが戻って来て私の隣へと腰掛けた。
「飲まないの?」
『え?あぁ、飲みますっ!飲みますよっ!』
「出しすぎて飽きちゃった?」
『いえ、私は………好きですよ』
「………そか、それなら良かった」
そう微笑んでエンジェルキッスに口をつけたスンチョルさんを見る事も出来ずに同じように少し薄くなったプッシーキャットを一口飲んだ。
可愛い仔猫ちゃん、か。
『そういえば』
「ん?」
『スニョンとはいつから知り合いなんですか?』
「長いよ、10年以上あるんじゃない?高校の時からだし」
『え!?そんな長いんですか!?』
「うん、部活が一緒でさ。こいつ可愛いなぁって思ってたらすごい仲良くなっちゃった」
『あぁ、確かに少し馬鹿っぽい所とか愛嬌ある所とかが大学の時は人気だったかも……』
「モテてたんだ?」
『まぁ、ある程度は?』
嘘。スニョンはモテていた。周りには男女共に囲まれている印象で彼女もいるんだろうなぁ、なんて遠巻きに見てた。
ただ、スニョンの落とし物を拾った事で仲良くなり始めて付き合ったんだっけな。
「スニョンが羨ましいよ」
『え?何でですか?』
「俺も大学生時代のA見たかった」
『いやぁ……何も変わってないですよ』
「そう?でも見たかったよ」
そう真っ直ぐ前を見つめながら微笑んで言葉を紡ぐスンチョルさんに少し胸が締め付けられた
『どうしたんですか?今日は』
「何が?」
『いつも、そんな事言わないのに………』
「んー、まぁぼちぼちかなぁ?って」
『何が、ぼちぼちですか?』
「お前は知らなくていいの」
そう言ってフッと笑ったスンチョルさんは、おっ、と声を上げて携帯を取り出した
「タクシー来たってさ」
『あ、じゃあスニョンまた起こさなきゃ』
私がそう言って立ち上がると、待って、と腕を掴まれた。
「あいつは俺が起こすからグラスお願いしていい?明日洗うから水につけるだけでいいよ」
『あぁ、分かりました。』
そう言ってグラスを持ち流し台で軽くグラスをゆすいでいると奥からスニョンの悲鳴が聞こえた。
スニョン耳裏やられたんだなぁ。なんて思い少し笑ってしまった
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ノルン(プロフ) - ゆんさん» 初めまして!コメントありがとうございます🙇♀️素敵なお話だと思って貰える事が作者として本当に力になり励みになります😭もっと愛して貰えるよう頑張りますね!次も是非是非お楽しみ下さい😊 (11月22日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 犬こそ正義さん» 舞いと如くから引き続きまたまたありがとうございます🥰全作品読んで頂いてたのですね!本当に嬉しいです😇またスニョン沼に浸かって貰えれるようまだまだ頑張りますねっ!ホランヘッ🐯 (11月22日 0時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - はじめまして。ノルンさんの素敵なお話どれも楽しく読ませていただいています。次のお話も楽しみにしてます! (11月21日 23時) (レス) @page48 id: 74ad00435c (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 私も全部読んでます!!本当に惹き込まれるお話で最高です..!!これからも応援しています♥️ホランへ~🐯💗 (11月21日 23時) (レス) @page48 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - ぐぅゆぅさん» え!全部ですか!?むちゃくちゃ嬉しいです😭本当にありがとうございます🙇♀️もっと楽しんで頂けるように今後とも頑張りますので末永くよろしくお願いしますね🥰 (11月18日 21時) (レス) id: 907990f381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノルン | 作成日時:2023年11月17日 23時