百二十五話。 ページ26
Aside
それから数日が経って、お茶子ちゃんとお勉強をする日になった。
どうしよう、こんなこと初めてだ。
服は何を着ていけばいいのかな。私の服、古いのばかりだし。どうすればいいんだろう。まさか当日になってこんなに困るとは思わなかった。
集合は11時。
今はまだ９時だけれど、集合場所は駅だしそろそろちゃんと準備しないといけないのに。
そう思って数着しかない服を漁る。
そういえば今日、朝から陽太のところにも顔を出すって約束したんだっけ。そうなるといくら駅に近い病院って言ってももう出ないと駄目じゃない。
それから急いでいくらかマシな服を出して着て、学校用の鞄に勉強道具ともしものとき用にお金を持って家を出た。
お金、と言っても数百円。これでもまだ持っている方で、持っていないときは１円も持っていない。
何か陽太にお土産でも、と思ったけれどそんなお金もあまりない。
連合が動き始めた今、どう転んでもいいようにお金は貯めておきたい。
仕方ないと言い聞かせ、病院に向かって少し走った。
いつもの風景を眺めながら、走る。
この街の人達には私のことなど学生のようにしか見えないだろう。
敵など、考えもしない。
それが世の中の作り出した常識だ。
でも、と思った。
それでも違うことはたくさんある。常識なんて当てはまらないものもある。
ふと、遅れるかもと思いながらも男がナイフを出して女の人のカバンを斬りつけようとするのをみた。
陽太の方には、週に一度は行かないといけない。あんな場所にいる以上、定期的に行って置かなければなにか起きたときに気付けない。
私はただの学生だ。見知らぬふりをしても怒られないだろう。
それでも、何となく嫌だった。
だから、その男に向かって手を伸ばして、ナイフを持つ手を捻り上げた。
「危ないですよ。こんなもの、振り回したりして。」
周りを見てみると、仲間のようなものは見当たらない。単独犯か。
個性は使ってないからセーフ。
時間はアウトより。
「大丈夫ですか？」
「えっ、ええ、ありがとうございます！」
「このやろぉ！！」
ちょっと詰めが甘かったのか、男の持っていたナイフで服がざっくり切れてナイフが掠った。
痩せてたから、浅く済んだのかもしれない。
これくらいは許されるかと、治そうとしたところで警備員の人がこちらに走ってきた。
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ミナミ(プロフ) - 佐々さん» ありがとうございます！相澤先生かっこいいですよね、私も推しなのですごく分かります！褒めていただけて嬉しいです！これからもよろしくおねがいします！ (2021年6月24日 18時) (
レス) id: f5a254d1c8 (このIDを非表示/違反報告)
佐々 - 相澤先生推しなのでとても嬉しいです！夢主の気持ちの揺らぎ方がとってもうまく書かれていてすごいです！これからも頑張って下さい！！ (2021年6月21日 19時) (レス) id: 664e728fec (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - サキさん» どうもありがとうございます！不定期ですが、何卒宜しくお願いします！ (2021年6月7日 17時) (レス) id: f5a254d1c8 (このIDを非表示/違反報告)
サキ - 文章力があり、とても羨ましいです！！更新応援してます！ (2021年6月6日 13時) (レス) id: 9e2ae1981f (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - ありがとうございます！更新遅くなりましたがこれからもどうかよろしくおねがいします！ (2021年5月30日 21時) (レス) id: f5a254d1c8 (このIDを非表示/違反報告)
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