百八十八話 ページ40
Aside
なれなかった。
なりたかった。
サ「アリア。
お前のお母さんは何も求めちゃいない。君たちの間に不幸が重なっただけだ。」
緑「…じゃあ、どうすればよかったんですか？強くなったら見てくれると思った！
あたしだって兄さんみたいに愛されたかった！誰でもよかった。
他の人も見てくれたら母さんのせいにも出来たよ！でも…他の人も何ら変わらなかった！」
母さんのせいに出来なかった。
あたしが悪いんだと思うしかなかったんじゃないか。今さら、どうすればよかったんだ。
どうすれば普通で在れたんだ。
普通を求めただけなのに。
何がいけなかったんだ。
その時、何かが変わった。
自分の中で何かが放出されるような。
また、キャパオーバーしたのか？
そう考えたけれど違った。
熱かった足が急に痛いほど冷えた。
パキパキッ
マグマが凍っていく。
一体何が起こったのかあたしには皆目わからなかった。
サ「アリア！？」
「何だ！？マグマが凍ってくる！？」
力を、出す。
なんだっけサーが力制御ときにいってた、蛇口を捻って閉める的なあんなイメージで！
それの逆！
開いて出す。限界まで！この男マグマだから凍らせられない。でも！
固められる筈。
溶岩は固まる。
固まれ。
「このタイミングで…個性が伸びるとは……やはり、貴女はオーバーホールの求める人。
オーバーホールはあっしにとっての神。
あっしらを拾った。
しかし、まだ現実が貴女は視れていないようでございやすね。
貴女がいなければ……こうはなりやせんでしたよ。
もっとスムーズにいけたでしょう。
貴女がいなければ皆、幸せになれたんでございやすよ。」
緑「…っ、そんなの……あんたに言われなくても……分かっている。」
完全に固まった。
大気の温度を変えることが出来た。
隣の男も大気を凍るくらいの温度にして動けない程度に凍らせた。
これでいい。
あたしがいなければよかった。
そうであればよかった。
皆、幸せだった。あたしを好く人などいないし愛する人もいない。
そんな価値すらないから。
サ「大丈夫か。足の方は。」
緑「結構痛みますけど大丈夫です。」
相「無理はするなよ。
一度ここである程度回復するまで待っている方がいいだろう。」
心配そうな、戸惑っているような顔を皆していた。兄さん、も。
兄さんと一緒にいるのは耐えられなかった。
緑「今行っても足手まといになるだけでしょうしもう少したってから追います。」
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ミナミ(プロフ) - 今井 明希さん» ありがとうございます！続編もこれからもよろしくお願いいたします！ (2020年2月12日 22時) (
レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 面白いです！最新がんばってください！ (2020年2月12日 0時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 読んでくださってありがとうございます！背景ちょっといつも考えていたので気づいてもらえて嬉しかったです！これからも頑張るので宜しくお願いします！ (2020年1月29日 22時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
メガネザル - 面白くて一気に読んじゃいました！ 更新頑張ってください！応援しています(*´▽｀*) (2020年1月28日 22時) (レス) id: 7074a2782f (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ - 続編応援してます！これからも頑張ってください。毎回、後ろの背景?が変わって何かワクワクしてます(語彙力がない) (2020年1月28日 21時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
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