百八十話 ページ32
Aside
通「こんなのはその場しのぎ！！どれだけ歪めようと目的の方向さえ分かっていれば俺は行ける！！」
そうだ、先輩なら……。
あたしの個性でも行けるはずだ。
どうしよう。
今行かないといけない。
今いかないでいつ、行くんだ。何のためにここに来たんだ。壊理ちゃんを救うために…。
アリアで在るために……。
母さんに認めてもらうために……。
あたしは行かないといけない。
大丈夫だ、戦える。壊理ちゃんがいるんだ。助けなければいけない子がいるんだ。
あたしはヒーロー。アリアなんだから。
緑「ッ、ついていきます！
この個性なら空気が有る限りどこにでも行ける！恐らく先には何人もいる！
役に……。」
立てる。
そう言おうとした。
寸前、本当にそうなれるのか分からなくなった。あたしでいいのか。
そもそも、あたしはヒーローなのか。
行かなきゃ。力がある。
救えるかもしれないんだ。
通「うん！行こう！
じゃあ、そう言うことで先に俺たちいってます！」
サ「…気を付けて行ってこい。」
行かないと。
そう思うがままについていった。
どうしても行かなければと。怖い。怖くて堪らない。この先、大切な何かを失いそうで。
ワープを繰り返す。
死穢八斎會はどうなっているのか。
なるべく探し続ける。空気があればどこにでも行ける。ならば、いかなければ。
足が動く限り、走れる限り走る続けなければいけないんだ。
通「アリアちゃんはさ！
サーのこと、信頼してるよね。」
不意に声をかけられた。
どうしたのだろうか。先輩は確信に満ちた声であたしに聞いてきた。
緑「はい…そうですが……。」
通「いや他の人と接する感じが違うって言うかさ。雰囲気？かな。
聞いてみたかったんだ。
君はサーのこと、とても信頼しているから。サーへの態度がね。」
そう言われた。
気になっていたのだろうか。
そういえばこう言う風に話したことなかったっけ。あたしが……サーのところでは何かと忙しかったし。
緑「…サーはあたしの一番欲しかった物をくれました。
どれだけ欲しても、得られなかったものを。あたしが安心して帰れる、居場所を。
それが答えになるかは分かりませんけど。」
通「いや！充分だよ。
そうなんだね。サーはああ見えていい人だよね！俺も拾ってもらった！
似た者同士だ！」
底抜けに明るい先輩。
似た者同士、なんかではない。言いかけた言葉を飲み込み、また走り出した。
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ミナミ(プロフ) - 今井 明希さん» ありがとうございます！続編もこれからもよろしくお願いいたします！ (2020年2月12日 22時) (
レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 面白いです！最新がんばってください！ (2020年2月12日 0時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 読んでくださってありがとうございます！背景ちょっといつも考えていたので気づいてもらえて嬉しかったです！これからも頑張るので宜しくお願いします！ (2020年1月29日 22時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
メガネザル - 面白くて一気に読んじゃいました！ 更新頑張ってください！応援しています(*´▽｀*) (2020年1月28日 22時) (レス) id: 7074a2782f (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ - 続編応援してます！これからも頑張ってください。毎回、後ろの背景?が変わって何かワクワクしてます(語彙力がない) (2020年1月28日 21時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
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