百七十三話 ページ25
Aside
それからまた翌日になり、サーのところに通う日々がまた続いた。
眠い目を擦りながら歩いていく。
だが、慣れが功を奏したのか作業は大分早くなり明日で作業を始めて一週間となるが終わりそうだった。
思っていたよりも沢山の縦断がばらまかれていて大変だった。
明日で終わる。
明後日にはサーがずっと練っていた作戦も始まるだろう。
やっと、漸く壊理ちゃんを助けることができるのだ。通形先輩も兄さんも他の人たちもずっと待ち望んでいた。
皆が早く助けてあげたいと思っていた。
それはあたしも同じだ。
同じ地獄にいるのなら早く助け出してあげたい。痛くて苦しくて誰にも助けを乞えない日々は辛い。
あたしと同じようになる前に。
一刻も早く、助け出してあげたかった。
あの子に、壊理ちゃんには幸せを感じてほしい。笑ってほしい。
まだ、きっと手遅れじゃない。
あの子が笑える未来を。
バ「Aちゃん、お疲れさま。
もうすぐでそっちも終わるみたいだね。」
緑「はい。
もうすぐですね。
きっと、皆待ちくたびれちゃってます。そりゃあペースは速かったけれど。
それでも。」
バ「うん、そうだね。
多分だけど明日にはもう、他の人には連絡行くから。Aちゃんも明日は多分この調子だと早く終わりそうだし。
しっかり体を休めてね。」
緑「はい。」
もう一度バブルガールさんはお疲れさま、と言ってくださり、甘いココアを渡してくださった。
甘かった。
あたしはヒーローなんだ。
夜を見上げると、星がきれいに光っている。嗚呼、綺麗だ。
少し考えている技があったけれど、戦いには間に合いそうにない。
まぁ、それぐらいいいか。
まだうまくいくか分からないし、それにこの個性は人間に直接は余り使いたくない。どんな影響があるのかあたしにもよく分からないのだから。
助けられる人がいる。
助けることのできる力がある。
それだけあれば十分だと思った。
全てを失うことで今、救える命があるのなら。喜んで全部をあげると思う。
今、ヒーローで在れるのなら。
母さんに愛されない。それでももしかしたら視野に入る位できるかもしれない。
そんな馬鹿みたいな淡い期待を今も抱いている。
そして、そんなことはないと否定してしまうのだ。何度、家族に見て欲しかったか。
何度も思った。
荒れてた時期もあった。
あたしが何故多くの人に否定されるのか分からなかった。只、愛されたかった。
忘れられない存在になりたかった。
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ミナミ(プロフ) - 今井 明希さん» ありがとうございます！続編もこれからもよろしくお願いいたします！ (2020年2月12日 22時) (
レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 面白いです！最新がんばってください！ (2020年2月12日 0時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 読んでくださってありがとうございます！背景ちょっといつも考えていたので気づいてもらえて嬉しかったです！これからも頑張るので宜しくお願いします！ (2020年1月29日 22時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
メガネザル - 面白くて一気に読んじゃいました！ 更新頑張ってください！応援しています(*´▽｀*) (2020年1月28日 22時) (レス) id: 7074a2782f (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ - 続編応援してます！これからも頑張ってください。毎回、後ろの背景?が変わって何かワクワクしてます(語彙力がない) (2020年1月28日 21時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
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