百九十一話 ページ43
ナイトアイside
こんなときに、個性を進化させた。
今まででは出来なかった。
恐らく大気を冷やして凍らせた。今まででは精々、冷やす程度だったものを。
喜ぶべきなのか。
素直には喜べやしなかった。
戦いは止めなかった。
彼女にはあの戦いは必要だったからだ。彼女にとって必要だと思ったからだ。
出来ることは増えた。
冷やせるのであれば逆も恐らくだが行けるのだろう。出来ることは今までよりも飛躍的に増えていく。
Aはどんどん強くなっていく。
母親の愛を求めて、只、強くなっていく。
まだ、教えられていなかった。自分を大切にすると言うことを。度々叱ってはいた。
余りに自分のことを考えなさすぎたから。
その時には理解したように頷くのだ。以後気を付けると。
だが、矢張まだ自己を大切にしない。
今のだって他にやり方があった筈だ。
せめて、足をなくさずにすむ方法。
足が溶けたのだ。余程熱く痛かった筈なのにその直後にまた笑っていた。
説教をしなければと思った。
叱らねばと。
誰かが止めなければならない。
いつか、Aは死ぬ。予知が外れたとしてもこのままでは命を落とす。
それではいけない。
ヒーローは危険な仕事だ。
殉職もつきものだ。よくある話で……我々もよく聞く話だ。
そうであっても。
生きていなければ意味がない。
彼女は気づいていないかもしれないが、彼女を思っている人間は沢山いるんだ。
私は勿論のこと、バブルガールにセンチピーダー、緑谷にミリオ、イレイザーだって恐らくそうだろう。
きっと彼女の母親も個性上それが叶わないだけであって……きっと大切な娘として考えている筈だ。緑谷の反応がそうだった。
只、彼女の環境がそうだった為に自分はそんな人間ではないと思っているんだろう。
母親を守るためなら命をも厭わないだろう。
まずは自分が生きることが一番なのだと教えなければ。命がなければ何も守れないと。
もっと、自分勝手でもいいんだと。
お前の知らないうちでお前はちゃんと愛されているんだと。
心配してくれる存在はいるんだと。
お前が死んだら悲しむ存在だっているんだと言うことを。
だから、これ以上命を捨てることはするな。
笑えないのなら笑わなくてもいい。
お前が自然体でいなければ世の中は自然体でなんか笑えない。
¨皆¨の中にお前自身は入ってはいないんだろうな。
絶対に死なせはしない。
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ミナミ(プロフ) - 今井 明希さん» ありがとうございます！続編もこれからもよろしくお願いいたします！ (2020年2月12日 22時) (
レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 面白いです！最新がんばってください！ (2020年2月12日 0時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 読んでくださってありがとうございます！背景ちょっといつも考えていたので気づいてもらえて嬉しかったです！これからも頑張るので宜しくお願いします！ (2020年1月29日 22時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
メガネザル - 面白くて一気に読んじゃいました！ 更新頑張ってください！応援しています(*´▽｀*) (2020年1月28日 22時) (レス) id: 7074a2782f (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ - 続編応援してます！これからも頑張ってください。毎回、後ろの背景?が変わって何かワクワクしてます(語彙力がない) (2020年1月28日 21時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
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