百五十一話 ページ3
Aside
敵「どこにこんな力があるんだよ……！
大人しく負けろ！お前には所詮、なれるわけがねぇ！！」
歯を食い縛る。
そうかもしれない。
でも、あたしは信頼されているんだ。そうだ。サーに、バブルガールさんに、センチピーダーさんに……先生に。
信頼されている。
ここで、あたしが折れて引き下がるわけにはいかない。あたしはアリアなんだから。
子「勝って！
お姉ちゃん！！」
「…っ、頑張れ！」
「勝ってくれ！」
「負けるな！ヒーローの卵なんだろ、嬢ちゃん！」
声が、聞こえてくる。
応援、されているのだろうか。
ああ。サーの言った通りだ。市民の前ではあたしはヒーロー。アリアなんだ。
所詮、卵だとしても。未熟でも。負けそうになっても。
緑「…！
例え！何があっても負けるわけにはいかない！勝つんだ！
どういう理由でも！どういう経緯でも！
今、ここに立っている以上！
だから、あたしはお前を倒す！倒さなければいけないんだ！」
敵「生意気な！！
知るかよ、んなもん！」
落ち着け、冷静になれ。
こいつの火を消すんだ。
個性を大分使うけど仕方がない。
勝たなければいけない。
空気を二酸化炭素だけ分けてそれで敵をおおっていく。酸素を奪っていく。
徐々に消えていく火。
集中、しないと。ミスは許されない。
敵「…こんなやつに！
俺が負けるかよ！！」
火を消していく。
その男はまだ、使おうともがいているがもうだいぶ消えてきた。
今しか、無い！
緑「…！
最大出力……！
敵「ッグ！！」
火は消えた。
次に視界に入ったのは倒れた男だった。恐らく、気絶しているのだろう。
動く気配は全く無い。
状況を飲み込むのに数秒を要した。
「わああっ！！」
背後から聞こえてきたのは、沢山の歓声だった。
沢山の人が安心した表情であたしの方を見ている。皆、笑っている。
嗚呼、あたし勝ったんだ。
勝てたんだ。
守ることができたんだ。良かった。
「嬢ちゃん！助かったよ！」
「疑ってごめんな！」
「将来が楽しみだな！」
皆、口々に喜んでいた。
勝たなきゃいけない。負けるわけにはいかない。あたしは勝てたんだ。
その事実に心底ほっとする。
今、この瞬間がある。
守りきることができた。
その事実が物凄く、嬉しくて、安心して。今更ながらに敵に対して怖かったと思った。
もし、守りきれなかったら。
そう思うとゾッとした。
勝てて、守れて良かった。
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ミナミ(プロフ) - 今井 明希さん» ありがとうございます！続編もこれからもよろしくお願いいたします！ (2020年2月12日 22時) (
レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 面白いです！最新がんばってください！ (2020年2月12日 0時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 読んでくださってありがとうございます！背景ちょっといつも考えていたので気づいてもらえて嬉しかったです！これからも頑張るので宜しくお願いします！ (2020年1月29日 22時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
メガネザル - 面白くて一気に読んじゃいました！ 更新頑張ってください！応援しています(*´▽｀*) (2020年1月28日 22時) (レス) id: 7074a2782f (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ - 続編応援してます！これからも頑張ってください。毎回、後ろの背景?が変わって何かワクワクしてます(語彙力がない) (2020年1月28日 21時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
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