百二話 ページ4
Aside
相澤先生はその後、明日も来るって言って帰っていった。
あたしはその後、先生がくれた桃を切ってもらって食べて、ボーッとしてた。
暇を潰す道具もなく、ボーッとするしかやることがなかった。
あまりにも暇だったので、廊下を散歩することにした。点滴はもう外れているし病院内ならどこへ行ってもいいと言われているし。
適当にふらふら歩くことにした。
病院内を歩いていると、いるはずの無い人が歩いていて驚いて息をするのも暫く、忘れてしまっていた。
引「……ここでいいのかしら…。
あ、すいません。」
母、さん？
何でここに？兄さんも怪我をしてここにいるの？それとも……お見舞いに来てくれたの？
あたしのために？
もしも、もしもそうなら……。
母さんは電話をするためか、一旦廊下の隅の方によっていった。
大事な話なのか。
いるはずがない。だって、今までたったの一度もそんなことなかった。
一度だって、お見舞いには来てくれなかった。いつだってそうだった。
それが何で今になって……。
否でも、来てくれたのは事実なんだし………否、あたしのためとは限らないか…。
もしかしたら母さんが用事があったのかも……取り敢えず話しかけるか？
母さんは電話に夢中で此方には気づいていないようだった。
電話が終わったらでいいかと、取り敢えず後ろで待っている事にした。
電話をしている母さんは、泣いているようだった。どうしたんだろう。
何で、母さんは泣いているんだろう。
緑「…母さん……？」
母さんは此方に気づきはしない。
そりゃあそうか。治療の後だから個性使いまくったに決まっている。ならば、何でここにいるんだ？尚更のことだ。
母さんはあたしに気付かない。
すると、震えた母さんの声が聞こえて来た。ハッキリとした声ではなかった。
それでも、しっかりと。
嫌に鮮明に、あたしの中にその言葉は刻まれていった。
引「あの子を………産まない方が………良かったのよ……」
世界が、全てが止まったかと思った。
一瞬、なんのことだかあたしには全く理解ができなかった。暫くたって漸く、理解が出来た。それでも、僅かなことだ。
ほんの少しだけ、理解できた。
母さんはあたしがいない方が良かったんだ。
たったそれだけしかあたしには理解が出来なかった。でも、それだけで十分だった。
あたしに現実を理解させるには、それだけで………。
あたしはまた、逃げ出した。
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ゆゆ - だ、誰落ちになるんだろう...() (2020年1月27日 19時) (
レス) id: 307b6a2115 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 田中さん» バブルガールの台詞でしょうか？そこならば確認したところミリオンと呼ばれていました。その他の呼ばれ方もサーはミリオですし間違いはないと思うのですが…間違ってたらほんとすみません。場所も教えていただけると有り難いです。 (2020年1月23日 21時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
田中 - ミリオ先輩のヒーローネームは私の記憶違いでなければルミリオンではありませんでしたか？ (2020年1月22日 22時) (レス) id: 8a90152d92 (このIDを非表示/違反報告)
彼雨(プロフ) - 私は思った…もしや禁断の恋来るパティーン！？ (2020年1月13日 21時) (レス) id: 1d3d5b016f (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - ななさん» ありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！これからもよろしくお願い致します！ (2020年1月11日 20時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
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