二百六十三話。 ページ14
Aside
「こんにちは、エリちゃん。」
手術から数日、完全に回復してインターン活動の復帰を許可された。ミルコさんのインターンは無事に延長、ミルコさんの大きい山が終わったら、ということになった。
ミルコさんは今、海外から違法に入ってくる個性をブーストさせる薬を売る組織を追っている。
実態はヤクザと似たようなもんらしい。
そして私は、今日は先生に頼まれてエリちゃんに会いに来た。
事件からざっくり二週間後くらいだろうか。
「…こんにちは。」
エリちゃんは熱が落ち着いて面会ができるようになったらしい。
それで私は病院を回ったりすることも多いから。だから、エリちゃんと仲良くなって欲しいんだとか。
エリちゃんはどうもふさぎ込みがちらしい。
「私は天使ヒーロー、エルです。
えっとね、この人の生徒だよ。」
「エルさん。」
「うん、これ、くだもの！何がいいか分かんなかったけど…ゼリーとかも持ってきてみたんだ、後で食べてみて！」
「…ありがとうございます。」
初対面だから、というのもあるがちょっと緊張しているのだろうか。
やっぱり、事件のことがあるのだろうか。
「じゃあ、俺は用事があるから今日は頼んだぞ。」
「あっ、はい！」
３時間ほど、頼まれた。
今日はミルコさんとのインターンの日ではなかったけれどリカバリーガールに頼んでそういう日に病院で治癒の練習をさせてもらっている。
どうすれば効率がいいのか考えながら個性を使う。
今日はその予定だったから午前中はそれをやって、午後にエリちゃんのところに来た、という感じだ。
「エリちゃん、何か遊びたいこととかある？
と言っても私…お絵描きぐらいしかできないんだけど。」
「…あの、エル、さんも助けてくれたの？」
「あ、ああ、そうだね。エリちゃんを助けたのは通形先輩と出久くんだけど…。」
「ずっと、事件のこと、考えてたの。助けてくれた人のこと。先生が、私の知ってる二人じゃないけどすぐに会える人なら、いるって聞いて…。」
少し遠慮がちにエリちゃんはそう言った。
なんだか、そこには治崎の影がまだちらついているような感じで。そのとき、なんとなくわかった。
この子は、救われてないんだ。
「そうなんだね。
私も会いたかったんだ。元気にしてるかな、一人で怖くないかな、夜は眠れてるかなって。」
できるだけ、優しく笑いかけてそう言った。
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ミナミ(プロフ) - yuaさん» ありがとうございます！これからのシリーズもどうぞよろしくお願いいたします！！！ (2022年10月23日 16時) (
レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
yua - コメント失礼します! シリーズ全部読ませてもらいました! 全部面白くて、感動しながら読んでいます。 更新頑張ってください!! (2022年10月22日 15時) (レス) @page50 id: 658ebb7b55 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - Reeさん» ありがとうございます！更新頻度も気まぐれだというのに多くの方々に読んでいただけてうれしいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年10月18日 20時) (レス) id: dce04d5ff9 (このIDを非表示/違反報告)
Ree(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませて頂いてます！凄く面白いです。爆豪と相澤先生推しなので更に最高と思いながら♡これからの展開がとても楽しみです。陰ながら応援してます。 (2022年10月17日 19時) (レス) @page47 id: dbef1d39c6 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - にゃんこうどんさん» ありがとうございます！！とても嬉しいです!爆豪くんもかっこいいですよね…人気投票１位なのもなっとくですしギャップ萌えやばいですよね！これからもこの作品をよろしくおねがいします！ (2022年9月19日 14時) (レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
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