二百十四話。 ページ15
Aside
「すまない、発目が。
それで、コスチュームのデザインを変えたいんだったか。」
パワーローダー先生が発目さんを追い出してからコスチュームの方を見てもらった。
デザインは別にこういうところでなくてもいいような気もするけど、ついでにいくつかの増やそうとも思っていた。発目さんがいたらなんかヤバそうだしやめておいただけで。
「ええと、真っ白にしたいんです。
耐火性と耐久力も上げてほしくて。後はもの入れるものも増やしてほしくって。」
「白だと血とか目立つが、そこはどうする？」
「血を浴びなきゃいいでしょう？
わたし、天使になりたいんです。皆が来た瞬間に安心できるような。
あっ、一応汚れにくい素材にはしてほしいです！」
天使を見た人間は、安堵するのだろうな。もしかしたら、ゾッとするのかもしれない。天使は死の道に連れて行くものだから。
ただ、今のままではコスチュームと名前があっていない。これでは、いけない。
もっとイメージしやすいヒーローでないと。
もっと、強さを象徴的にできるヒーロー。
血がつかなくて、圧倒的で、彼らが望むようなヒーローで、死柄木たちが望むような形で裏切れるヒーロー。
そうなれば、もっと良くなる。
形だけでも揃えて、裏切ったときの衝撃を大きくして、私がいたことを後悔すればいい。
仲良くなったことを、クラスメートでいた事を後悔すればいい。敵だということを過剰に認識して救えていたらなんていう妄想なんか取り除けるようなクズでいたらいい。
彼らは優しいから。
その優しさは、私でないなにかに向ければいい。
私は裏切って、敵連合は私が人知れずにでも潰して、英雄的な彼らに倒されるのが一番キレイな気がしたんだ。
私は落ちるところまで来た。
だから、落とし前はつけなきゃいけない。みんなのことは、巻き込んではいけない。
ヒーローのことなんか嫌いだ。
どこまでも嫌いで、嫌いでたまらない。
でも、彼らなら、もしかしたら職業的でない何かになれる気がした。
先生が、教えているんだから。その先がある気がした。私達の絶望を繰り返さない気がした。立ち上がり続ける気がした。
助けたい。
守りたい。
でも、守れない。
傷つけて、泣かせて、殺しかけて。
それで、私は倒されたい。
助けたいなんてものにこんなにも縛られている。昔から、一つのことだけだったのに。
この感情に今も名前がつけられない。
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猫(プロフ) - 凄く面白いです！！更新されるたびワクワクしていました(*´ ꒳ `*) (2022年1月23日 0時) (
レス) @page14 id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
hgf、jhさいこうでs - 最高です‼️何回も読み直しています！続きが楽しみです。。。ああ、早く夢主ちゃんを救って欲しい。。。 (2022年1月21日 20時) (レス) @page13 id: 9afd2abc65 (このIDを非表示/違反報告)
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