二百話。 ページ1
Aside
「おい、そこらでやめとけ。」
どこまで言葉を出したか分からなくなった。相澤先生に止められて、口を噤んだ。
そこからの話なんてほとんど聞いてなかった。
私の部屋は一番上の百ちゃんの部屋の隣で、入って荷物をおいて荷解きは終わった。別に出すようなことじゃないし。
ぼうっとしていた。
何であんなことを、と考えたけど、答えは何を考えても同じだった。私は彼らに陽太と同じような感情を抱えるようになったらしい。
知らずのうちにこちらの被害が少なくなるように動いていた。
爆豪くんを推薦したのもそうだ。彼なら安全に戻ってこられると踏んでいた。大丈夫だと信頼していた。
それをオール・フォー・ワンを倒すためと考えたと自分では思っていたけれど。
そんなことではなかった。
もうとっくに、彼らのことが大切になっているんだ。
それを自覚してしまった。
自覚なんてしないほうが良かった。気づかずにいられたらどんなに楽だったか。
それもこんな形で。最悪だ。
私はこれからも彼らを裏切り続ければならない。ニコニコと笑って、仮面でも貼り付けたかのような顔をして、そして進んで売らなければならない。
そうしなければ陽太は殺される。
そうしなければこれまでの何もかもが無駄になってしまう。
どうしろというのよ。
こんなこと気づいたら終わりだ。
なんでだ。
どうしようもできないじゃないか。
ずっとただ一つのことだけに向かって歩いてきた。たった一つ、譲れないもののために。
守りたいもののために。
見て見ぬ振りをするの？
それしか出来ない。そんなのわかっているわよ。
今まで多くを見殺しにしてきたように？
みんなも見殺しにするの？
そんなことが私にできる？
できるだろうな、やって来たんだもの。
あの子のためなら誰が死んでしまっても構わなかった。どんな人も見捨てた。
助けられると知っていて尚、見ないふりをした。
誰かのために動こうなんてそんなことしたくなかった。私の地位がなくなる。
守りたいだなんてことすら烏滸がましいのかもしれない。この血で汚れた手は汚いものだ。
きれいな部屋にぽつんと荷物が置かれて、異質な状況の部屋だと感じた。
それが酷く不釣り合いだったけれど、私には合っている気がした。
こんな感情早く捨ててしまわないと。
これ以上こんな道を歩いていたくない。
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猫(プロフ) - 凄く面白いです！！更新されるたびワクワクしていました(*´ ꒳ `*) (2022年1月23日 0時) (
レス) @page14 id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
hgf、jhさいこうでs - 最高です‼️何回も読み直しています！続きが楽しみです。。。ああ、早く夢主ちゃんを救って欲しい。。。 (2022年1月21日 20時) (レス) @page13 id: 9afd2abc65 (このIDを非表示/違反報告)
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