四十一話。 ページ42
Aside
「…わかったのさ。」
「こ、校長！？」
「責任は僕が取ろう。
それから、くれぐれも無茶はしないこと。」
その声に何処かホッとする自分がいて、すこし弾んだ声で返事をする自分がいた。
「はい！」
息を整えて、私は両手を組んだ。
人に使ったことはない個性。
いつだって自分のために自分の痛みのために。そのためにばかり使用してきた。
多少不安はあるけれど、でもエンジェルは使えていた。
それなら、私に出来ない理由はどこにもないのだ。それはよくわかっているから、しっかり握った手で、意識を集中させた。
『…この個性は、想いを具現にするの。
生きていてほしい、治って欲しい、そんな細やかな望みを。』
たった一度だけ、母がそういった事がある。
あんなに嫌いなのに、こういうときに縋ろうとするのは何なのか。思い出してそれになぞろうとするのは、どういうことなのか。
怪我が、治って欲しい。
出来たら後遺症もなく、安心して眠れるくらいに。
「…山岸さん！」
呼ばれて顔をあげると、血は止まっているどころか怪我は治っていた。顔も傷跡以外はほとんど元通り。
この個性は、それだけすごいものだったんだ。
…どうして、あの人はそれよりも上を目指したのだろうか。
「大丈夫なのさ！
よかった、すぐにうまくいくと僕も思っていなかったけれど、うまくいったね！
とても、良い個性なのさ。」
それはきっと心からの称賛なのだろう。
わたしはゆっくりと笑っただけだった。
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とまと - 4話のアイスの話，買ってが勝手になってるような？私の間違いでしたら申し訳ありません🙇♀️ とっても面白いです！ありがとうございます！ (8月7日 12時) (
レス) @page5 id: 3865ce0038 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - ここで終わりなんですか!?!?やばいちょー気になるんですけど!? (5月11日 19時) (レス) id: a3782054c4 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 夏みかんさん» 教えていただきありがとうございます…！現在運営様に問い合わせているところです。結果のほどは少々お待ちください。 (2022年10月24日 8時) (レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん(プロフ) - いつも更新を楽しみにしています。削除された作品ですがこちら https://uranai.nosv.org/revive.php からや問い合わせなどで復元できないでしょうか？ (2022年10月24日 1時) (レス) id: 3fe706e418 (このIDを非表示/違反報告)
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