二十四話。 ページ25
Aside
「…え、と。」
「昨日の個性把握テスト。
あのテストでお前は落第スレスレ。まぁ、能力値の基礎は高いようだったが。
だが、最後の1000メートル走でトップを取らなければ除籍圏内に十分事足りた。それで焦ったのか…明らかに数値がおかしい。
ちょっと鍛えてましたよのレベルを超えている。」
怒っているような、そんな顔を相澤先生はしていた。
とはいえ。ここで信用を勝ち取れないようではあの男のそばでは生きていけない。そもそもこんなに下心見え見えなのに今まで生きているのは不可能。
別にあの男は騙しやすくなどない。
私が利用していることも少なからず少しは気づいている。ただ、全ては気づかせていないだけ。
「…いやぁ、私にもよくわからないんです。
ただ、ほら、私の両親って殉職した警察官で。無個性だったんですけど、ヒーローになるのが夢だったらしいんです。
その夢を追うことを、求められてて。
終ぞ言えませんでした。私には個性があるかもしれないこと。だから詳しい検査も受けてませんし、なんならこの個性がどんなものなのか私も把握していません。」
私の戸籍はオール・フォー・ワンがどこからか奪ってきたものだ。誰のかとかはおいておくとして。
ちなみに入手方法も聞きたくはない。
その設定通りに喋るだけ、かんたーん。
声音も心音さえも変えずに嘘をつくことはもはや容易だ。それだけ、それだけはしなければ生きていけなかった。
「…回復系か。」
「はい、かすり傷程度なら治せた記憶があります。そこまで使ったこともないですし、それこそ大怪我をした人に出会ったこともありませんから。」
たまに自分には使う。だから自分に扱う限度というものはわかっている。死柄木のせいで慣れたのだが。ともかく、他人には使ったことがない。
エンジェルはきっと訓練をしていた。だから訓練を積まなければ母のようにあつかうことはできない。それを私は求めていない。私はエンジェルになるつもりはない。
「すみません、誰かに告げるタイミングもありませんでしたし、この個性もほとんど使っていませんから。
昨日も、まぐれ当たりのようなものです。」
「…どんなものがわかっていなかったのか。」
「回復できるのなら体力も戻るんじゃないかなーって思っただけです。」
「個性を今後使う気はあるかい？」
「ありません。」
私は静かに首を振った。
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とまと - 4話のアイスの話，買ってが勝手になってるような？私の間違いでしたら申し訳ありません🙇♀️ とっても面白いです！ありがとうございます！ (8月7日 12時) (
レス) @page5 id: 3865ce0038 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - ここで終わりなんですか!?!?やばいちょー気になるんですけど!? (5月11日 19時) (レス) id: a3782054c4 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 夏みかんさん» 教えていただきありがとうございます…！現在運営様に問い合わせているところです。結果のほどは少々お待ちください。 (2022年10月24日 8時) (レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん(プロフ) - いつも更新を楽しみにしています。削除された作品ですがこちら https://uranai.nosv.org/revive.php からや問い合わせなどで復元できないでしょうか？ (2022年10月24日 1時) (レス) id: 3fe706e418 (このIDを非表示/違反報告)
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