三百五話。 ページ7
相澤side
その後は警察とともにいくつか話をして、それから秘密裏に捜査本部が置かれることが決定した。
警察の多くも話を信じられないような、そんな表情をした人たちが多かった。
最近はAは世間によく顔を出していて、知名度も高かった。それが狙いだったのか。もう何も知ることのできるすべは存在しないのかと思った。
「…姉さんに、何があったんですか。
ぼく、ぼくは、何も知らないんです。
おしえてください。一つ残らず。」
自分に対する慰みのように陽太君に謝罪をした。
泣きそうな顔でそう言われてしまって、でもわかることがあまりにも少なくて申し訳なかった。渡したココアをうまそうに飲んでいたから、気に入ったんじゃないか。
そんなことくらいしかわからない。
この子にだけは不誠実でいたくなかった。
「…何があったのか、か。
まだ、何も、分かっていないんだ。何が真実でないのか、わからないままに君に伝えたくない。」
その答えが正しいとも思えなかったけれど。だけれど。そう答えるしかなかったのだ。
その後もいくつか話をしたら、泣き出してしまった。叫ぶように、振り絞るように。Aは一切泣かなかったから、いまいちピンともこなかった。
あいつは、どんな風に泣くのだろうか。
それから少しして、とりあえず雄英に戻ることになった。
陽太君も退院はできるし、それに危険であったために安全の確保と、それから何かあった時対処で切るということで雄英預かりになった。
泣き疲れてしばらくは声も出さなかったが、その話をし始めるとじっとこちらを向いた。何か言いたそうで、でも決して何も口にはしなかった。
何もかも、決める権限はあの子はもっていない。まだ未成年なのだから。
だけれど。それでも、どれだけ辛くても、ちゃんと話して決めさせた方がはるかにいい結果があったんじゃないかって思うようになってきた。
少なくとも、今よりは。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 19時) (
レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 紅さん» 読んでいただきありがとうございます！これからも宜しくお願いします！ (8月1日 18時) (レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 表現が全部現実的でリアルで感情移入してしまうほどに全部リアルで１つの感情に色んな思いが込められているのが伝わるような物語で夢中になって読んでいました！これからの展開がとても楽しみですこれからも応援してます！！ (7月31日 20時) (レス) @page34 id: cae32cbb5a (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - 読んでいただきありがとうございます！優しさを知らない少女全編復活しました…！長らくお待たせいたしましたこれからも宜しくお願いします！ (7月15日 21時) (レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - 更新ありがとうございます!! (7月8日 22時) (レス) @page17 id: 74c5318e0a (このIDを非表示/違反報告)
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