検索窓
今日:1 hit、昨日:15 hit、合計:64,653 hit

二十三話。 ページ24

マルコside

 

それがあいつが頑なに家族になろうとしない理由。思い出すのだろうか。

いや、それよりも嫌なのだろう。

すべてを失って、たった一人で生きることを決めて。嫌悪感は感じられなかった。

理由があるのだろうとは思っていた。

でも、明らかな拒絶がなかったのは何故なのか。

 
「…私、驚きました。
彼女は誰とももう交わらずに生きていくものだと思っていたから、成り行きであってもこの船に乗っていることが。

彼女も少なからずあなた方に気を許し始めているんだと思います。

彼女は強いです。

本当に、強い人です。

璃太にあんなことを叫ばれて、弟を己の手で殺して…辛くないはずがないのに涙一つ溢しませんでした。

彼女に帰る場所を渡してほしいんです。」

 
「……グラララ…そうかぁ……。
そんなこと、もう決めてる…だろ?」

 
「ああ!
俺たちみんな、二週間ずっと勧誘してるもんな!諦めねぇって!」

 
「助けてもらってばかりですから!」

 
ユアやエースはそう言って、他のやつらも答えた。俺もだ。

あいつにこの船にいてほしいし、そうなったら絶対にいい。うまくは言えねぇが、そうなってほしいんだ。

諦めは悪いんだから。

 
「…俺、その事も知らずに……。」

 
「…炭治郎、それは仕方ない。
本来柱となり本格的にあの方と関わるようになって初めて悲鳴嶼さんから語られる話だ。

柱は関わりができる。

俺も話すことは…が。」

 
「…俺も細かいことは初めて聞いたんだよ炭治郎。

ただ、氷柱さんは音が優しかったから理由があるんだろうって思ってて。」

 
「ハッハー!
俺は最初から分かってたからな!!」

 
「…大丈夫です。
きっと、許してもらえますよ。

治療しましょう。すみませんが器材を貸して貰えますか?この島で調達する予定だったのですが足りそうにないですし。

恐らく、Aも…もう戻ってきます。」

 
「…速くないかい?」

 
「彼女は音、見る景色で戦いの度に学習します。どう動いているのかを学ぶんです。

さっきの鬼は稀に見る速さでしたから。

恐らくもうすぐ戻ってきます。鬼殺隊の階級の中でも柱でその中でも最強と呼ばれる所以はそこなんですよ。」

 
「あいつなんか気配違うよな!!」

 
「失礼だぞ伊之助!!」

 
「お前もわかってるだろ!?
間違いねぇよ、玉ジャリジャリおやじよりずっと強ぇ!!

鬼殺隊最強だろ、あいつ!!

戦いてぇ!!」

 
その時、空気が一瞬にして冷えた。

二十四話。→←二十二話。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年11月9日 10時) (レス) @page28 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 面白いです!続き楽しみに待ってます! (2020年11月28日 23時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 続き楽しみです! (2020年11月12日 8時) (レス) id: 5b21830898 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白亜 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年9月26日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。