【番外編】０３ ページ48
Aが観に来てくれる試合は、必ずホームランを打つ。
自分でもびっくりした。
4月のア・リーグルーキー・オブ・ザ・マンスも受賞し、
俺の中でのAの存在の大きさを改めて実感した。
＿＿
そんな中、Aは、
仕事のため日本へ帰国した。2ヶ月くらいは戻ってこないらしい。
正直寂しいけど、あの頃と違って、
戻ってこればいつでもAに会える。
だから特に問題はなかった。
そういえば昨日Mステに出るって言ってたな。
Youtubeを開き、映像が出てないか確認する。
お、あんじゃん。
こういうのは大概すぐ消されるから見つけたらすぐ見るべきだ。
試合開始まで1時間半もある。
ロッカールームで片耳にイヤホンをつけて携帯を眺めた。
♪〜電話をかけて
あなたの声が聞きたい日
愛してるって言葉
私の中に隠しておいた言葉
言ってもいいかな
少し照れくさそうに歌う姿は、
LylaではなくAそのもの。
ト「“おいおい、翔平がニヤけてるぞ”」
ふと前からそんな声が聞こえた。
顔を上げるとトラウトがニヤニヤしながらこちらを見ている。
「“なに”」
ト「“試合前になに厭らしいもの見てるんだよ”」
「“違うし”」
一平さんに助けを求めようと思ったが、
近くに居ない。‥‥なんでいねぇの。
ト「“何見てんの”」
そのまま携帯を奪われた。
ト「“お〜〜Lylaね。ショウタニは、Lylaのファンなんだね”」
「ファンじゃねぇし。‥‥彼氏だし。つうかショウタニってなに(笑)」
一「え、なに翔平。今の通訳した方がいい？？」
「しなくていい！！」
いつの間にか現れた一平さんもニヤニヤしながらこちらを見てる。
俺はこの日からエンゼルスメンバー公認のLylaファンになった。
＿＿＿
６月の試合で登板した時、肘が張ってる気がした。
4回まで投げてベンチに戻った時、ボソッと呟いたことを一平さんがコーチへ伝え、
それが監督にも伝わり、降板させられた。
俺は投げれた。
自分が任されていた試合だっただけに、激しく自己嫌悪に陥った。
ロッカールームに戻ってもイライラが収まらず、物にあたってしまった。
＿＿＿
試合が終わり病院へ行くまでの車内
Aに会いたい。
おもむろに携帯を取り出し、その名を検索する。
“Lyla 藤浪”
検索候補に出てきた二つの名前。
いい予感はしなかったが、思わず押してしまった。
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まち(プロフ) - 切なすぎます。更新楽しみにしてます (2023年4月8日 23時) (
レス) @page50 id: 6ba1d4a17e (このIDを非表示/違反報告)
るる - こちらのお話が大好きです！次の展開も楽しみにしてます！！ (2023年4月8日 10時) (レス) id: c1f7251b5b (このIDを非表示/違反報告)
chika0811ab(プロフ) - 泣きました。素敵なお話し本当にありがとうございます。続編気長に待ち続けます。 (2023年4月7日 23時) (レス) @page45 id: 43f90433e5 (このIDを非表示/違反報告)
若葉(プロフ) - 高校卒業のときに渡した花束より本数も増えて込められた気持ちも強くなってより泣けました😢 世間の目や彼を思った夢主の行動がかっこよすぎる…✨続編も楽しみにしてます！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 0d70f41477 (このIDを非表示/違反報告)
ぴんく(プロフ) - 番外編も最高すぎです😭続編気長に楽しみにしてます！ (2023年4月7日 21時) (レス) @page50 id: a93e51db73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々
| 作成日時：2023年3月28日 17時
