【番外編】０２ ページ47
＿
その数か月後、
スプリングキャンプの合間に
俺は一平さんを連れてAの家に来ていた。
サマンサさんから預かった合鍵で家に入る。
一「ねえ、ここ誰の家？？」
「誰でもいいじゃん」
一「え、教えてくれないの」
「まあ帰ってきたら分かるから」
そんなやり取りをしているとAが返ってきた。
ぽかんと口を開けながら、
俺とAのやり取りを眺める一平さんの顔は絶妙だった。
写真の納めとけばよかったなあ。。。。
三人でケーキを食べてる時、
「ねえ、ずっとニヤニヤして気持ち悪いんだけど」
一「へ？(笑)いや〜あの翔平にもちゃんと彼女がいて安心したよ」
「その辺に言いふらしたらクビにするからね」
横にいるAからの視線を感じた。
これから事実になるんだしいいじゃん。
そう心の中で呟き、一応ちらっとAをみて再びケーキに視線を戻す。
その後、なんだかんだあってAの家に泊まることになった。
まあ元々そのつもりだったんだけど。
戸惑っているのかAは、さっきから百面相状態。
見るからにゲストルームがなさそうな家。
「一緒に寝ればいいじゃん」
その姿が可愛くて、ちょっとからかってみたり(笑)
『あ、そうだ。それにさっきのなに？！』
「さっきのって？？」
『だから…その…一平さん勘違いしたまま帰っちゃったじゃない！』
あーそれね。
“勘違い”じゃなくて今から事実になるんだよ。
「A」
『な、なに』
「俺、Aのことが好きだよ」
ずっと言えなかった想い。
胸の奥に隠してた気持ちをやっと伝えることができる。
あの頃は、自分のことで精一杯だったから怖くて口に出来なかった。
でも今なら‥‥今なら両立できる。
「‥‥A、俺たち幼馴染やめよっか？」
目の前の人は、涙で声も出なくなってる。
その姿すらも愛おしい。
「A、俺の彼女になってください」
そう言うと大きく頷き、俺の首に手を回し抱きついてきた。
俺らなら大丈夫。
何があってもAがそばに居てくれればそれでいい。
もう二度とこの手を離すことはない。
この時はそう信じて疑わなかった＿＿
＿＿＿
Aと付き合い始めて早1ヶ月が過ぎようとしていた。
誰かが言ってた
「愛は困難をもたらすが、活力を与えてくれるところがいい」
まさにその通りだった。
スプリングトレーニングこそは不調だったものの
開幕後はこの上なく絶好調だった。
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まち(プロフ) - 切なすぎます。更新楽しみにしてます (2023年4月8日 23時) (
レス) @page50 id: 6ba1d4a17e (このIDを非表示/違反報告)
るる - こちらのお話が大好きです！次の展開も楽しみにしてます！！ (2023年4月8日 10時) (レス) id: c1f7251b5b (このIDを非表示/違反報告)
chika0811ab(プロフ) - 泣きました。素敵なお話し本当にありがとうございます。続編気長に待ち続けます。 (2023年4月7日 23時) (レス) @page45 id: 43f90433e5 (このIDを非表示/違反報告)
若葉(プロフ) - 高校卒業のときに渡した花束より本数も増えて込められた気持ちも強くなってより泣けました😢 世間の目や彼を思った夢主の行動がかっこよすぎる…✨続編も楽しみにしてます！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 0d70f41477 (このIDを非表示/違反報告)
ぴんく(プロフ) - 番外編も最高すぎです😭続編気長に楽しみにしてます！ (2023年4月7日 21時) (レス) @page50 id: a93e51db73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々
| 作成日時：2023年3月28日 17時
