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大将が握ってくれるお寿司をいつもの倍のスピードで食べ進める。
早くここから出ないと。
このお店の中には、藤浪くんとわたしの二人しかお客さんがいない。
翔平にあんなに藤浪と二人になるなって言われてたのに、、、
偶然とはいえ、なぜか悪いことをしてる気分だった。
藤「そんなはよ食べんでも寿司は逃げへんで？」
『早く帰りたいから早く食べてるの！』
藤「ふー−−−ん。…あいつ、元気にしとる？」
『…元気だよ。たぶん…』
あいつとは翔平のことだろう。
目の前に大将がいるから名前は出さなかったんだと思う。
意外と優しいとこあるんだ。…関心した。
ただ、あいつが元気かどうかなんてわたしも知りたい。
…彼女なのに、翔平が今どこで何してるのか知らない。
藤「なんでそんな寂しそうな顔するん？」
その言葉に思わず顔を藤浪くんの方に向けた。
藤「幸せにしてもらってる？」
『……幸せだよ』
藤「あっそ。ならいいわ」
藤浪くんはそこから急に静かになり何も聞いてこなくなった。
『…Lylaの彼氏って藤浪晋太郎らしいよ』
藤「ふは、そうらしいな(笑)俺も阪神の先輩らに言われたわ(笑)」
『なんで否定しないの？』
藤「俺、Lylaのこと嫌いちゃうもん(笑)それにネットの憶測なんか一々否定してたら切りないやん」
『シーズン中って彼女に連絡できないもんなの？』
藤「んー、俺は別に出来るけどな…」
『こっちは気使って連絡してないだけなの。…本当は、毎日声聞きたいと思うし、会いたいって思うし、一緒に行きたいところだっていっぱいあるのに、、、』
藤「可愛いとこあるやん(笑)…まあ言ってくれたら考えるけどな。言わずに心の中で思われてるだけなら分からんわな。…女心とかよう分からんもん(笑)」
『でも…』
藤「好きな人のワガママは別に迷惑ちゃうで。むしろ嬉しいやろ。自分にだけ甘えてくれるとか」
この人が醸し出す雰囲気が、わたしの口を開かせてるのか。
自分でもよく分からなかった。
だけど、藤浪くんのおかげで少しだけ心が軽くなった気がした。
用意されたコースを食べ終わり、お手洗いに行って、
お会計をして帰ろうとしたとき
大将「あ、お会計いいよ！…もう貰ったから」
『えっ？？？払ってないよ？？』
てことは、、、隣に座る男を見つめる。
満面の笑みでこちらを見ていた。
藤「俺にかっこつけさせてや」
『…何が望みなの』
藤「決まってるやん。Aの連絡先」
やられた。。。。
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まち(プロフ) - 切なすぎます。更新楽しみにしてます (2023年4月8日 23時) (
レス) @page50 id: 6ba1d4a17e (このIDを非表示/違反報告)
るる - こちらのお話が大好きです！次の展開も楽しみにしてます！！ (2023年4月8日 10時) (レス) id: c1f7251b5b (このIDを非表示/違反報告)
chika0811ab(プロフ) - 泣きました。素敵なお話し本当にありがとうございます。続編気長に待ち続けます。 (2023年4月7日 23時) (レス) @page45 id: 43f90433e5 (このIDを非表示/違反報告)
若葉(プロフ) - 高校卒業のときに渡した花束より本数も増えて込められた気持ちも強くなってより泣けました😢 世間の目や彼を思った夢主の行動がかっこよすぎる…✨続編も楽しみにしてます！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 0d70f41477 (このIDを非表示/違反報告)
ぴんく(プロフ) - 番外編も最高すぎです😭続編気長に楽しみにしてます！ (2023年4月7日 21時) (レス) @page50 id: a93e51db73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々
| 作成日時：2023年3月28日 17時
