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日本に来て約2か月
気付けば5月も終わり、6月に入っていた。
アメリカに戻るまであと10日。
相変わらず日本でのスケジュールは秒単位で動いており、
友達、家族に会う暇すらない状況だった。
そして、待てど暮らせど翔平からの返信もない。
シーズン中で忙しい翔平に電話をするのも気が引けたからとりあえず待ってみたけど、
それでも返信はなかった。
一平さんは気を使ってくれてるのか、定期的に翔平の近況を教えてくれる。
ただ今まで送られていた写真は無くなっていた。
藤浪くんとのことを一平さん越しに伝えてもらってもいいけど、
翔平が何か思ってるなら直接わたしの口から説明すべきだから
一平さんとの会話の中ではあえて触れていなかった。
そんなある日、仕事を終え、部屋で寝る準備をしていた時のこと
突然、携帯が震えた。
表示された名前は“水原一平”
『もしもし、、一平さん？？』
一「あ、Aちゃん。遅くにごめんね、、、そっちもう夜中だよね？」
『大丈夫です。ちょうどさっき仕事終えたところで、、、』
一「相変わらず忙しいんだね(苦笑)」
『ありがたいことですけどね(笑)…あの、今日はどうしたんですか？』
一「あ、うん。実はね……」
翔「一平さん、誰と話してんの？？」
一平さんが何かを言いかけたとき、
それを遮るように電話の奥で翔平の声がした。
一「……翔平」
翔「いいっつってんじゃん」
久しぶりに聞く翔平の声は少し怒ってるようだった。
一「でも、、、」
翔「貸して、、、もしもし？？」
一平さんから携帯を取り上げたであろう。
翔平の声が鮮明に聞こえた。
『もしもし』
翔「…元気にしてた？」
『うん、、翔平は？？』
翔「俺、怪我したんだよね」
大事なことなのにあまりにもスムーズに言うじゃん。。。
驚きで反応できずにいると、
翔「でも問題ないから。しばらくは打者に専念することになるけど。そのうちまた投げれるようになるから」
どこか自分自身に言い聞かせてるような口調だった。
こういう時ってどういう風に返すのが正解なんだろう。
わたしは翔平と同じアスリートじゃないし、怪我をしたときの選手の気持ちなんて分からない。
なにも言えない自分に嫌悪感を覚えた。
翔「…LINE返せなくてごめん。帰ってきたら俺ん家きてもいいから」
『うん。…翔平、あのね、、藤浪くんのことなんだけど、、』
翔「ごめん、今忙しくて、また今度でもいいかな」
電話はそこで切れてしまった。
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まち(プロフ) - 切なすぎます。更新楽しみにしてます (2023年4月8日 23時) (
レス) @page50 id: 6ba1d4a17e (このIDを非表示/違反報告)
るる - こちらのお話が大好きです！次の展開も楽しみにしてます！！ (2023年4月8日 10時) (レス) id: c1f7251b5b (このIDを非表示/違反報告)
chika0811ab(プロフ) - 泣きました。素敵なお話し本当にありがとうございます。続編気長に待ち続けます。 (2023年4月7日 23時) (レス) @page45 id: 43f90433e5 (このIDを非表示/違反報告)
若葉(プロフ) - 高校卒業のときに渡した花束より本数も増えて込められた気持ちも強くなってより泣けました😢 世間の目や彼を思った夢主の行動がかっこよすぎる…✨続編も楽しみにしてます！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 0d70f41477 (このIDを非表示/違反報告)
ぴんく(プロフ) - 番外編も最高すぎです😭続編気長に楽しみにしてます！ (2023年4月7日 21時) (レス) @page50 id: a93e51db73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々
| 作成日時：2023年3月28日 17時
