救済 ページ40
「が、ぁ、、、?」
鬼の、おかしな声が私の耳に届く。
のたうち回るような痛みを覚悟していた私は、驚いて目を開けた。
見ると、目前まで迫っていたはずの鬼の手が、床に落ちていた。
そして、その横にゴトリッと鬼の頭までもが転がっている。
何が、起こったんだ?
状況が理解できないでいる私に声がかかる。
「大丈夫!?A!」
声がした方を見るとそこには、血のついた刀を持った、時透がいた。
「大丈夫か?A。」
「大丈夫?Aちゃん!」
「無事か!?A!」
さらに、地下室の入り口付近から、宇髄、甘露寺、煉獄の声が聞こえてきた。
そちらも首だけ動かして見ると、三人だけでなく、冨岡と伊黒もいた。
「なん、で…??」
「毒を盛られたのか?なんの毒かは分からないがとりあえずこの解毒薬飲んどけ。」
体が言うことを聞かない私を見て、宇髄が解毒薬と水を渡してくる。
「胡蝶を呼んでこよう…」
冨岡がそう言ってどこかへ消える。
私は渡された薬を飲み、息をつく。
なんで、柱達がここにーー、
「Aちゃん!心配したのよ?
どうして一人で行ったの?!」
甘露寺が、瞳を潤ませて抱きついてくる。
心配……?私を?
「全くもう!!柱全員で来ちゃったからこの後大変なのよ?
Aちゃんが謝ってもすぐには許してあげないわ!」
そう言ってまたギューギュー私を抱きしめる甘露寺。
「柱、全員?」
「そうだよ?A。
ここには来てないけど、胡蝶さん、悲鳴嶼さん、不死川さんも来てるよ?」
なんか、この家の前に雑魚鬼がたくさん集まってたから、それを担当してるんだ。と、時透が言う。
そうか、私の血のせいで、鬼がここに集まったから異常事態だと思って柱が全員……
「ああ〜、なんか勘違いしてそうだから言っとくが、俺達はAがここにいるからこの屋敷に来たんだ。
鬼がいたからじゃない。」
「え?」
宇髄の言うことが分からない。
私がいたから?
いったいどういうーー、
「柱全員、Aちゃんを心配して、来たのよ!」
甘露寺の言葉に、強い衝撃を受ける。
やめて、やめてよ。
そうやって、期待させる言葉を言わないで…
期待してしまうから…
この人達に、必要とされているかもしれない。
愛されているのかもしれないと。
そう、思ってしまうから。
私はもう、あんな思い、したくないのに…
柱合会議で、柱達が私に向けた視線を思い出す。
信用…出来ないよ…
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絵理奈(プロフ) - 明菜が夢主に罪を負わせますね、刀キャーとか嫌がらせされたとか身体が痣だらけだとか。 (2020年2月3日 18時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
ちーかま(プロフ) - 和美さん» ありがとうございます。めちゃくちゃ元気でました!!更新頑張ります! (2020年1月8日 21時) (レス) id: b10489591d (このIDを非表示/違反報告)
和美(プロフ) - 最高の作品ありがとうございます!夢主ちゃんが早く幸せになって欲しい…大好きです!(((殴 更新頑張ってください! (2020年1月8日 11時) (レス) id: 02d0844636 (このIDを非表示/違反報告)
ちーかま(プロフ) - www(アメーババババ)さん» わぁ!ありがとうございます!更新頑張ります( ー`дー´)キリッ! (2019年12月1日 19時) (レス) id: b10489591d (このIDを非表示/違反報告)
www(アメーババババ)(プロフ) - 好きです!(唐突)更新頑張ってください!! (2019年12月1日 17時) (レス) id: 9fbd33347e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちーかま | 作成日時:2019年12月1日 5時