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音は優しく ページ27

side 宇髄


「天元様〜!」

須磨が俺の名前を呼び走ってくる。

「おい、転ぶぞーーー」

「きゃあ!」
案の定、石に躓いた。

「っと、あぶねぇな。」

「す、すみませーん。天元さまぁ!」

あやまる須磨を抱きかかえ俺は聞く。

「どうした?何かあったのか、」

「あ、そうなんですよぉ〜
 さっき、町に買い出しにいったら、あの〜、
 雪柱さんが倒れていて…」

「Aが?」

聞くに、町での買い出しが終わった後、屋敷への帰り道、雪柱が空腹で倒れていたそうだ。
体調から見るに恐らく七日は何も口にしていないとまきをが言っていたらしい。

「今、お粥を作ってあげています!」

「そうか、ありがとうな。」

何してんだ…?呆れた奴だな…

俺はAの元へと行く。

「宇髄、世話になっている。」

「ああ、元気そうだな。」

部屋では、Aが粥を食べていた。

「なんで、七日も食べていなかった。」

「血鬼術だ。
 食べ物を食べる度に、嫌な記憶が今体験してるかのような幻覚を見る。」

粥を食べるAはを見るに、もう効果は切れたのか?

「宇髄、すまないがこの後私は幻覚を見ることになる、もしかしたら暴れだすかもしれない。
もしそうなったら、私を抑えてくれ。」

「マジか…」

まきを達には出掛けて貰うか…

俺は、三人にすぐには帰ってこれないような用事を頼み、部屋に戻った。

「おい…大丈夫か……」

部屋を見ると、Aが立っていた。
粥はもう既にない。

見てんのか?幻覚を。

「ごめんなさい。殺せませんでした。
 お父様の言いつけを守れませんでした。」

涙を流しながらうわ言を言うA。

「ッ何してんだ!」

いきなり、Aが自分の首を絞め始めた。

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

クソっ、地味に強いな!

「お前は地味に謝らなくていいんだよ!
 もっと派手に生きろ!」
 
そう言ってAを抱きしめる。

「あ、が゛。ひ、うわぁぁあああん!」
今度はいきなり大泣きを始める。




「ひっぐ、、宇髄。グスッ、悪い。」

正気に戻ったようだな。
だが…

「いい。もっと派手に泣け。」

さっきの大泣きは、まるで赤子のようだった。
親にすがる、子のようだった。

もう一度、Aを抱きしめる。
背中を叩きながら、
「泣いていい。うるさくしていい。
 全部許す。あとは、生きろ。」

俺の肩に顔を填めるA。

俺は、こいつが泣き止むまで、付き合った。

大人びて見えるが、実はまだ赤子だな。

仕方ねぇ。

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作品ジャンル:アニメ
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絵理奈(プロフ) - 明菜が夢主に罪を負わせますね、刀キャーとか嫌がらせされたとか身体が痣だらけだとか。 (2020年2月3日 18時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
ちーかま(プロフ) - 和美さん» ありがとうございます。めちゃくちゃ元気でました!!更新頑張ります! (2020年1月8日 21時) (レス) id: b10489591d (このIDを非表示/違反報告)
和美(プロフ) - 最高の作品ありがとうございます!夢主ちゃんが早く幸せになって欲しい…大好きです!(((殴 更新頑張ってください! (2020年1月8日 11時) (レス) id: 02d0844636 (このIDを非表示/違反報告)
ちーかま(プロフ) - www(アメーババババ)さん» わぁ!ありがとうございます!更新頑張ります( ー`дー´)キリッ! (2019年12月1日 19時) (レス) id: b10489591d (このIDを非表示/違反報告)
www(アメーババババ)(プロフ) - 好きです!(唐突)更新頑張ってください!! (2019年12月1日 17時) (レス) id: 9fbd33347e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちーかま | 作成日時:2019年12月1日 5時

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