夢と遊ぶ、幻を覚える【オリジナル】

カルテ05 ページ6

「おはよー！」

友達が私の背中を勢いよく押す。

「わぁ！？お、おはよ！」

今日は昨日薬をもらって、飲んだから幻覚はあんまり見なかった。

さて、無意識…夢遊現象はどうなるかなぁ。

先週のとは別の薬。

効くといいなぁ。

その友達はすごく仲良かったから、病気のことも知ってる。

心配してくれる一人だ。

「今日は大丈夫？」

ほらね。

「うん、新しい薬もらったから、とりあえず。」

「そっか、治るといいね！」

ほんと、こういうの嬉しい。

「ありがとう！私も頑張るね！」



こうして普通通りに時間が流れ、昼休みになった。

「A、ご飯食べよ〜。」

朝話してたのとは違う友達。

私たちのグループは私入れて5人。

朝話してた子も、今の子もその1人。

ふと、一昨日のことを思い出した。

一昨日はこの時に無意識になったんだよなぁ。

今日はならないといいけど。

友達といるのも楽しいし、毎日の授業とかも一応ついていけてる。

なのに、頭の片隅にはいつも病気のこと。

半年前に戻りたいな…。

部活も入ったばっかで辞めちゃったし、私のせいで先輩にも迷惑かけた。

実際は、なぜ私が病気になったのかも分かってない。

本当に治るのかな…。

ずっと、考えてる。

どこかいつも不安。

落ち着かない。

緋純先生、私は治る…？

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