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カルテ13 ページ14

その夢はものすごくはっきりしていた。

臨場感たっぷり、まるで本当にそこにいるようだった。

だけど、見た夢は…。

親の夢。

もともと仲はあんまりよくなかったけどな…。

お母さんは、お父さんが単身赴任になって嬉しかったんじゃないかな?

「よし、今日はこれで終わり。あとは俺の方でやるから、Aは時間まで病院を散歩してみたら?行ってないところもあるでしょ。」

「あ、わかりました。何時に戻ってくればいいですか?」

「うーん…19時かな。」

6時間くらいか…。

「わかりました。じゃあ行ってきます。」

「あ、待って!」

ん?

「俺はここにいるから、幻覚とかなったらすぐ来て。」

うなずいてすぐに病室を出た。

他の病棟に行ってみようかなぁ…。



ここは、精神科…?

正直あんまり関わりたくはないところだなぁ…。

まぁ、ふらぁっと通りすがっただけだし、いいか。

「何、してるんですか?」

ふと後ろから声をかけられた。

院内着を着ているから入院してる人なんだな、と思った。

「いえ、あの…少し散歩してただけで…。」

「ふぅん、入院してるんですか?」

「えぇ、まぁ。」

柔らかい物腰で優しそうな人だ。

「あぁ、僕、立花 香月(タチバナ カツキ)といいます。精神科にいます。」

香月さん…かっこいい名前。

「あなたは…?」

「あぁえっと…羽ヵ咲 Aです、脳外科です。」

香月さん、歳も近そう…。

「しばらく入院するんですか?」

「今週1週間です。」

「あぁ、そうなんだ…。あの、精神科、僕と歳近い人がいなくて肩身が狭かったんです。よければ、仲良くなりませんか?」

あ…。

「もちろん、よろしくお願いします…!」

そういえば香月さん…なんで精神科にいるんだろう?

精神に異常をきたす病気なんだろうけど…。

なんにもなさそう…。

不思議。

だけど、入院中の楽しみができた気がする。

楽しみだなぁ。

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作品ジャンル:ミステリー, オリジナル作品
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円香(プロフ) - くまの助さん» 読んでいただきありがとうございます! ジャンル、そうですね…アドバイスありがとうございます。 (2018年8月21日 7時) (レス) id: d1740a14bb (このIDを非表示/違反報告)
くまの助(プロフ) - 気がつけば読み終えていました。ジャンルがファンタジーよりミステリーかな?という印象です (2018年8月20日 21時) (レス) id: 20308b11a1 (このIDを非表示/違反報告)
円香(プロフ) - 吐露@菊秦芳は露を吐くさん» ありがとうございます!病院シリーズは初めてなのでよくわからなかったのですが…そう言ってもらえて少し安心しました(笑) (2018年6月9日 20時) (レス) id: d1740a14bb (このIDを非表示/違反報告)
吐露@菊秦芳は露を吐く(プロフ) - なんだかお話の設定やら病院の雰囲気やらがしっかりしていて読みやすかったです!続きを楽しみにしていますね! (2018年6月9日 20時) (レス) id: 07eaa6a5bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:円香 | 作成日時:2018年4月23日 17時

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