Last resort ・・・28 ページ30
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『ん、ここは……。』
たしか私は夢の中に居て、夢でも願いが届かなくて。
どうしたらいいのか分かんなくなって
屋上から飛び降りて_____________
自分で自分の夢を終わらせたんだっけ。
現実にも夢にも私が望んだ世界は無かった。
深雪ちゃんはみんなに言ったのかな。
言ったとしたら皆は私を軽蔑するよね。
軽蔑して離れていくよね、
またひとりぼっちになっちゃうよね……。
そんな事を考えながら重い瞼をゆっくりと開けた。
そこには白い天井に薄水色のカーテン。
よく見る蛍光灯があって窓から涼しい風が吹いてきていた。
風と一緒に、
角名 「A!!」
私を呼ぶよく知る声も聞こえた。
今までなら普通の反応を返してたのかもしれない。
そう、今までなら。
『……来ないで。』
私はこっちに近寄る角名の体を押し返した。
角名 「え?」
『どうせ聞いたんでしょ全部、馬鹿にしに来たの?』
角名 「何言って……」
『馬鹿にしてるんでしょ、って言ってんの!』
唖然とした角名を置いて私は保健室を出た。
だけど外に居たのは……。
北 「A、ちょっと話ええか?」
男バレのみんなと、
北上 「ひぐっ、先輩が私を虐めてたなんてっ!」
泣いてる深雪ちゃん。
そっか、言っちゃったんだ。
侑 「な、なぁ、Aちゃうよな?ちが……」
『違くないよ。私が深雪ちゃんをいじめてた。』
私はあっさりと白状した。
嘘やろって言う顔の人と、やっぱりって顔の人、
元から私を良く思ってない子は睨んできて、
皆どうしてそんなって聞きたそうな顔をしてる。
どうしてって、コレしか無かったから。
こうすることでしか私は居場所が作れなかったから。
誰も相手にしてくれないって思ったから。
こんな事しちゃダメだって分かってる。
こんな事するのは弱くて卑怯なんだって
そんなこと100も承知。
だけど_______________
『……こうするしかなかったじゃん!!』
目の前にいる深雪ちゃんを突き飛ばして見下す。
深雪ちゃんは打ち所が悪かったのか、演技なのか
ずっと痛そうに頭を抱えてる。
それを見た皆は深雪ちゃんの方へ駆け寄った。
ねぇ深雪ちゃん。
私が深雪ちゃんだったら
ずっとみんなと一緒に居られたかな。
『私
皆の視線が深雪ちゃんに行く中
私はフラフラと保健室から去っていった。
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ヲタク - 面白かったです‼角名りんオチサイコーでした(*´꒳`*) (2022年12月29日 0時) (レス) @page49 id: e2062574ee (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑(プロフ) - ゆうさん» 初めましてです!最後まで読んでくださるなんて、、、凄く嬉しいです(T_T)こちらこそ読んでくださりありがとうございます! (2020年12月6日 19時) (レス) id: cd57ad852b (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑(プロフ) - くまゆかさん» こんばんは!読んでいただきありがとうございます!日向翔陽の方更新できてなくてごめんなさい!あっちから来てくださりありがとうございます! (2020年12月6日 19時) (レス) id: cd57ad852b (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - はじめまして!この小説、まだ途中しか読んでいないのですが、途中で泣きそうになりました。夢主の思ってることが凄い現実的で、感情移入してしまいました!最後まで読んできます!すてきな作品、ありがとうございます! (2020年11月30日 17時) (レス) id: 5b49601941 (このIDを非表示/違反報告)
くまゆか - こんにちは!日向翔陽義妹いるんだってからこさしてもらいました (2020年10月1日 19時) (レス) id: 0a5d1e7901 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏蜜柑 | 作成日時:2020年5月30日 8時