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いやよいやよも。 S,Seiya ページ18

お疲れ様っ、と球技大会終わりの彼に群がる女子たち。


差し出されたタオルを受け取った末澤も満更でもなさそうにありがとうと微笑んだ。



クラスメイトの末澤誠也は、学校でもトップレベルの人気者。


かっこよくて
優しくて
おもしろくて。


モテる理由は十二分にわかる。


だけど、


「今日もかっこよかったです!!」

「ほんまー、ありがとう。」




そう言って女子の頭をポンポン、

この、女慣れしてる感!!


私はそこがほんまに嫌いやった。




「あー、Aー。」

名前を呼ばれて、末澤だけでなく周りの女子の目まで背中に刺さるのを感じる。



「な、なに?」

ゆっくりと近づいてきた彼は私の目のまえで、頭をかいた。


「あんさ……見てた?」

「えっ?」

「その………俺のこと。」



少し恥ずかしそうに目線を逸らす。


ええっ、あの末澤が!?
女慣れしてんのに!?

なんで照れてんねん!!



「あ……うん。上手…だったね…。」

「……あ、ありがとう。」




「お前に見てて欲しかってん。」

「…へっ?」

「へっ、聞いとけや……。」

「な、末澤が照れとる……っ。」

「はっ?俺こういうん苦手やねん!茶化すな!」

「いっつもみんなにキャーキャー言われてるやん!」

「知らんわっ、気にしたことない。」



天然って怖い、なんて思うと同時に

女慣れしてないとわかった瞬間ふわーって末澤に対する嫌悪感が消えて。



あれ、好きかも。なんて。


「一緒に…帰ろうや。」


「お、おん……。」


いやよいやよも好きのうち、なんてね。



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末澤くんわかんなーーーい!

大根。 I,Daichi→←夢。 O,Kazuya



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作者名:栗太郎。 | 作成日時:2016年9月1日 16時

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