ダイヤモンドリリーの咲く頃に [文豪ストレイドッグス] [中島敦]

二十四輪目 ページ25

敦side
「ただ今戻りました」


探偵社を見回してみると、どうやら太宰さんしか居ないらしい


そういえば今日は国木田さんに激怒されてたから、書類を終わらせるまで帰れないとかだろう


それだったら太宰さんがデスクに座って(だるそうに)仕事をしているのも納得がいく


しっかりして下さいよ。そんな事を考えていると、急に目の前に太宰さんが顔を出してきた


「敦くん！どうだったかい？デートのお誘いは！」 …仕事しなくていいのかこの人


「はい、どうにか成功です」 Aちゃんの天然さには本当に苦労した


その気持ちを感じ取ったのか、「あ、彼女天然だったから…疲れたでしょ」


と少し苦笑いしながら聞いてきたので、さっきの話しの内容みたいなのを話した


全部話し終わってから僕は「天然の人ってどう接したらいいんですか？」と聞いてみた


さすがにこのままだとやばいかなと思ったし 何より太宰さんは、女の人のこと知ってるし……


でも、「私もさすがにお手上げかな、でも落とすのは難しいと思うよ」


と手を降参ポーズにされてしまった。しかも難しいとまで言われた 「そんなぁぁ〜」


「まぁでも、頑張って！敦くんはやればできる子なんだから！」


手をグッドマークにして、笑顔で言い放つ


「いや太宰さん、そのセリフはどこぞの有名塾のですって」

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