ダイヤモンドリリーの咲く頃に [文豪ストレイドッグス] [中島敦]

一五輪目 ページ16

敦side
「じゃあ、改めてよろしくね。敦くん」


そう彼女は優しく微笑んだ。


「ドキッ」と胸の鼓動がさっきより速くなった


なんでだろう。今までこんなこと無かったのに


病気？って訳どもないよね。体調も悪くないし


「敦くん、顔赤いけど……ここ暑い？」


とずっと固まったままの僕を心配したのか声を掛けてくれた


僕は、必死で花さ……Aちゃんの心配を解こうとする


「いやいや、大丈夫だよ！何もないから心配しないで！」


すると、Aちゃんは「そう？なら良いんだけど」と首をかしげる


ふと思った。可愛いな、Aちゃん


！？いやいや、今何思った？可愛いって！確かに可愛いけどっ


「コーヒー、冷めちゃった？ もう一回入れなおすね」


頭の中でちょっとした、いや結構パニックしていたらコーヒーが冷めてしまったらしい


う〜ん、このドキドキするのはなんなんだろう


「はい、敦くん。どうぞ」その優しい笑顔を見て、この気持ちが何なのかが分かった


「うん、ありがとう」 僕はAちゃんに『恋』をしてしまったらしい

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