検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:26,508 hit

師匠は語らない 弐拾壱 ページ28

今にも崩れ落ちそうな程の壁に、瓦礫だらけの床。時を刻むことも忘れてしまった古時計。
それらを隠すような暗闇の中で、赤い瞳が揺れた。

ー……流石姉上だ、手が早い。

暗闇の中で蠢く青年は1人、感心するような笑みを漏らす。
そんな青年、安倍晴明の背後から1人、声をかけた。


「晴明、全ての『準備』は整った。始めるか?」


暗闇からいまだ顔を見せぬ少年、影オロチは問う。答えを勿体ぶるように、晴明は天井を見上げ、ニヤリと不適な笑みを見せた。


「ああ、これで全てが終わる。
妖の最後だ……」


「……。」


その晴明の表情は嬉しそうで、そして不思議と辛そうだった。
影オロチはその表情を見て、一瞬目を細めたが、何事もなかったかのように顔を背ける。


「さぁ始めよう!全てこれで終わらせる!!」


晴明の甲高い高笑いと共に、空に蠢く雲が、グネグネと弧を描く。
それはまるで黒龍のように、不気味に、そして優雅に空を巡った。明日の方向に見える朝日は気圧されるように、雲の中に消えていく。





* * * * * * * * * * *



ー光生まれし処に闇生まれ






互いをいがみ合い、双方の世で争う時





天に現れし黒竜が明日を飲み込む





四つの神は『光』と『闇』の片方に





自らの知恵と力を与える






『闇』天につきし時、新しい世が生まれ






『光』天につきし時、一筋の光が







ー皆を正しい道へと導くであろう。

~始まりの響~ 参→←師匠は語らない 弐拾



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
18人がお気に入り
設定タグ:妖怪ウォッチ , 土蜘蛛、大ガマ , エンマ大王   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- リリディアさん» そうなんですか!?少しでも癒やしになってると嬉しいです(*´▽`*)私、宮崎で離れていますけど、遠くからリリディアさんを応援しています!! (2016年6月23日 20時) (レス) id: 31b9002b8a (このIDを非表示/違反報告)
リリディア - 音楽大学の附属中学校に行ってます(^o^)v更新頑張って下さいo(^o^)oおーえんしてます! (2016年6月23日 18時) (レス) id: c27278eda4 (このIDを非表示/違反報告)
リリディア - 学校が国立で、栃木にすんでるんですが、新幹線と在来線でいってます。癒しですよ(*´∇`*)この小説(*´∇`*) (2016年6月23日 18時) (レス) id: c27278eda4 (このIDを非表示/違反報告)
- リリディアさん» バイオリンひかれるんですか!凄いですね!!私、リコーダーさえも吹けないのに!格好いいです! (2016年6月22日 19時) (レス) id: 31b9002b8a (このIDを非表示/違反報告)
リリディア - 更新頑張って下さい!僕もバイオリン頑張りますよ!キリッ( ・`д・´)そのうちYouTubeにだすかもです(^o^)v (2016年6月22日 7時) (レス) id: c27278eda4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2016年5月7日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。