比べられっ子【2j3j】 (ページ6)

今日:22 hit、昨日:102 hit、合計:117,222 hit

宝物ページ6

A
『これはどうすっかな………』

目の前に血だらけで倒れている東西の面々。

『何してんの？遊んでんの？』

私の問いかけに答える事はなく全員が浅く息をしていた。

『こりゃまずいなぁ…………おヘビさんお願いね〜』

首に巻き付いていたおヘビさんが倒れている人達の方に行ったのを確認して私は目の前いる群衆を見た。

『可哀想に………敵に回す相手が悪かったね』

空を見上げるとそこには今にも雷が落ちそうな雲が1つ。

『“全能神ゼウス”』

バリバリバリッ！

群がる群衆に雷が落ちる。

『悪いけど“パパ”お願い』

敵の頭上に落雷を落とす。

『…………………私さ、お気に入りのもの傷付けられんの嫌いなんだよね。特にお前らみたいな生きてても意味無い奴らに』

頭上の雲がより一層暗くなる。

『さっさと死ねよ。ゴミ共が』

バリバリバリッ！

先程よりも大きな音で雷が落ちる。

『ちゃんと考えなよ？牙を剥く相手はしっかり見たいと今みたいに………ね？』

私はパラパラと灰になる群衆に無意味かもしれない言葉を投げかける。

『それに、宝物を傷物にされて怒らないやついんの？』ﾎﾞｿｯ

そうボソッと呟いた。

ゆっくりと歩いておヘビさんがいる方へ向かう。

傷は治っているがまだ目を覚まして居ないのかおヘビさんは心配そうな顔で…………いや、違うな。

私の事遊んでる？

………………へぇ、なら遊んでやろうかな。

『………………やっぱり間に合わなかったかぁ……。まぁ死んでもどうでもいいけど』

ショウ辺りがピクリと動いた。

『けど可哀想に…………こんな奴らと一緒に死んじゃうなんて。先輩方可哀想に』

足元に横たわっている甲斐田先輩の頭を撫でる。

甲斐田「ﾝｸﾞｯ……………」

もう少しっぽいな。

『可哀想に……………また置いてかれちゃったな』ﾎﾞｿｯ

ライ「Aちゃんごめんね！」

『知らなぁい』

ライが泣きながらそう言ってきたが無視した。