比べられっ子【2j3j】 (ページ33)

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おヘビさんページ33

？？side
あの子の幸せをずっと考えていた。

辛く絶望的な過去を背負い他の子供の様に笑って生きれるにはどうしたらいいか。

あの子にとっての幸せとは何か。

それを此処(あの子の隣)でずっと考えていた。

あの時の僕はただただ“患者”の為に“蘇り”を生み出したが今は違う。

あの子の力になりたい、あの子に笑っていて欲しい。

その為に僕はいる。

あの子を幸せにする為に。

苦しさも、絶望も、もうこれ以上知って欲しくない。

「“ア…………”、私の……」

生まれた直後に死んだ母は何時も僕の記憶の中でそう呟いている。

本来の名前も、役目も忘れてしまった僕にとってそんなものもう何の役にも立たない。

ただのいらない記憶に過ぎない。

父親は僕を“先生”に託しいなくなった。

僕があの人の様に“医者”になったとしてもあの人は僕の事を見てはくれなかった。

僕の大切な“A”。

僕の大切な“一等星”。

君を信じて、君を見上げて今も僕は隣にいるよ。

君を僕の様に“神”に上げたくない。

君には幸せになって欲しいんだ。

だから泣かないで、悲しまないで。

僕がいなくなっても君は笑顔でいて。

もう“力(神権)”が使えなくても、体が動かなくなっても。

それが“2度目のしになろうとも”君を守るよ。

君が望んだ最後の時まで。

『あれ？おヘビさん日光浴？にしては体汚れ過ぎじゃない？』

ケラケラと楽しそうに笑うAは何時でも見惚れる程素敵で。

“僕の事を愛してくれてありがとう”。

その気持ちを少しでも伝えたくて僕は自分の頭をAの頬にくっつけた。

“あぁ、君は本当に暖かい”。