比べられっ子【2j3j】 (ページ3)

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最高の謳い文句ページ3

Aside
目を覚ますと雨は止んでいた。

体をゆっくりと起こすとロウの羽織が視界の端に写った。

だが当の本人は此処にはおらず気配すら感じない。

『……………明日あったら返さなきゃ』

ふわりと香るロウの匂いに少し安心してしまった自分がいた。

『うわぁ…………変身しなきゃじゃん』

少し嫌な感じがして家を出て数分。

目の前には小学生程の女の子が2人。

よく分からない獣に捕まって弱っている状態だった。

『………………おヘビさん、お願い』

首に巻き付いていたおヘビさんにお願いして女の子達を安全な場所に連れて行って貰った。

『“フォルムチェンジ戦闘フォルム”』

私の声に反応して優しい光が私を包む。

『“天秤座ルーラー”』

“天秤座”は相手の善良な行いと非道な行いを天秤にかけ良い方に傾ければ懺悔をさせ、悪い方に傾けば容赦なく天罰を与える。

『貴方は…………“罪人”だ。よってそれ相応の天罰を下します』

天罰はその罪の重さによっても異なるが今回は……。

『可哀想に、貴方は人を喰い過ぎた。故に貴方は死にます。二度と転生できぬ程無惨に殺されます』

私がそう言った瞬間獣の前に天秤が現れ獣を何処かに連れて行った。

『貴方に罪を認める心がありますように』

ベールを上げることなく私は祈った。

『あ、おヘビさんありがとう。じゃああの子達を送ってこうか』

おヘビさんの背に乗っている子達を見ながらおヘビさんにそう言うとおヘビさんはこくんと頷いた。

『笑ってよ、ヒーローは皆の笑顔でもっともっと強くなれるんだ！』

少女「ありがとう！お姉ちゃん！」

少女「ありがとう！」

その後女の子達の両親が見つかり私は自分の里山に戻った。