兄弟 (ページ10)

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恋バナTime～1～ページ10

今日はすずが居ない。

友達の家へ泊まりに行ってしまったのだ。

三男がいないのは中学の修学旅行以来だったため、少し新鮮だった。

今はしょうもバイトで居ないのでこうは1人。

上でいつも通りゴロゴロしていたがそれでも暇だったため、下におりる。

母がいつものようにテレビを見ていたので自分も一緒になって見ていたが結局つまらなくてその場で寝転がる。

こんなにも暇なのはいつぶりだろうか。

兄弟が居ないだけで暇になるほど普段から一緒に居るんだなと改めて思った。

サタン「こう」

こう「なに」

サタン「今暇なん？」

こう「暇やで」

サタン「いきなり始まる恋バナ～いぇーい」

こう「はぁ…？」

サタン「それではまず質問にお答えください」

こう「ちょっと待って？」

サタン「1つ目～」

こう「無視…」

暇そうにしてるこうを見て母は突然恋バナをしようとなげかけてきた。

正直そんなのしたくないし今自分が恋してる相手はしょうで言うにも言えない相手だ。

だから余計恋バナをしたくなかった。

だが、母は無理にでもしようと質問してくる。

母だから言ってもいいかなと思ったが母だから言えないなとも思った。

ずーっと黙り込んで居ると母にある一言を言われた。

自分の心を読んでるかのような一言を。

サタン「あんたすずかしょう好きなんやろ？」

こう「…！？」

サタン「お母さんにはバレバレやでー？」

こう「そんなん一言もゆってないやろ」

サタン「顔に出とる」

こう「…」

サタン「どっちが好きなん？」

こう「もうええって」

サタン「こう」

こう「…。」

サタン「すずは言うたで？恋バナしよー言うたらちゃんとな」

こう「知らんて。すずはすずやろ」

このペースだと自分も言ってしまいそうだった。

早くしょうが帰ってこないかと考えて居たその時、玄関からガチャと音が鳴った。

しょうがバイトを終え帰って来たのだろう。

ホッとひと安心して母の質問には答えなかった。