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その10 ページ42

『一昨日の夜さ、』


"研修さー、別れる?"

"二つコース予定されてるんだっけ?"

"そうそう"

"んー、内容見てから考える。またいうね"

"了解"



「あ、」



別れるって、そっち!?!?



「スミマセン、早とちりを致しましタ…」


『うんうん、そーだね』


2回背中をポンポンと叩くと、Aは俺から離れて落とした鞄と紙袋を拾ってくる


『それで、』


これなんだっけ?と首を傾げて可愛く見つめてくる


「〜〜っ!!」


サプライズだったのに!!!


いい雰囲気で渡したかったのにっ!!!


『これなーにかな?って、きゃっ!!』


ガッとAの腰と腿裏に腕を回して高く抱きしめた



『ちょ、鉄くん!何してるの!天井に頭「A」…なに?』



ふーっと大きく息を吐いて再び目を合わせる



もう覚悟は出来てる



素敵な夜景、整った環境




そっちの方が夢があるかもしれない




そっちの方がAの好きなシチュエーションかもしれない







けど俺は今が一番、そう思えたんだ





だから言わせて、






「俺と、結婚してください」





『っ!!』




Aの白い肌が下から上へと紅潮してく





トマトみたいで可愛い…






『っ、…これさ、こうしたら』



そう言って、持ってた俺のワイシャツを自分の頭にかけた


『花嫁さん、みたいじゃない…?』


「おう」


『…似合う?』


「おう…っ」


『…結婚式でも、またこうやって抱きしめてくれる?』


「お"う"…っ」


視界に涙が溜まってるせいでAがぼやけて見える


『ふふっ…鉄くん、』


静かな部屋に響く軽いリップ音


『大好き…っ』


グイっと涙を拭ってくれて、目の前には笑顔のA



「ははっ…!」



俺の彼女は普段素直じゃありません。




メイクや料理も上手いかと言わればいまいちです。





だけど、人への気遣いや俺への配慮、





たまに見せてくれる俺に向けてのデレ




全てひっくるめて彼女が大好きです





「グスっ、おれも…っ!!」




自慢しても自慢しきれない、素敵な素敵なお嫁さんなんです

終わり ログインすれば
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設定タグ:黒尾鉄朗 , ハイキュー , HQ   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:雨宮 | 作成日時:2020年11月8日 21時

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